黒野 真
◆陣営 : Evil
◆名前 : 黒野 真(くろの まこと)
◆性別 : ?
◆年齢 : 26
◆身長 : 177cm
◆体重 : 63kg
◆ステータス
【HP/8(+37)、攻撃/10(+8)、魔適/9(+7)、耐久/5(+4)、魔耐/8(+2)、敏捷/3(+7)】
◆装着スキル / SP : 300(+130)
◆
個人ページ
結った黒髪を前に流しており、前髪に少し跳ね癖がある。
一見するとスーツ姿も相まってか中性的な印象で
声を聴いても男性と間違えてしまうかもしれない。
見える位置には頬に一つだけ切り傷が残っている。
見えない部分にもいくつか傷自体は残っているようだ。
腰に直剣を一つと、後ろ腰に拳銃を2丁、スーツの裏にナイフと予備弾倉を隠し持っている。
自身に利益の無い願いは切り捨てる事の出来る人物で、
笑顔で人を蹴落とす事も出来るタイプ、
その時は黒い瞳がやけに冷えているのを確認出来るだろう。
戦闘の場面になっても後ろで援護や指示をしている事も多く、
またそれに少し慣れたような様子も垣間見える。
「はっは、私は使われるより使う方が慣れているようだ。悪く思うな。」
「私がソレに手を差し出したとして、こちらになんの価値がある?
価値無きものに手を差し伸べてやるほど私は甘くはないよ。」
記憶を無くした事についてはさほど気にしてない、ようには見えるが。
真意はわからない。一歩後ろから周りを観察している事も多いようだ。
時折、無償に何かが恋しくなるような感覚に襲われるが
それが物なのか者なのかも今はまだわからない。
◆返還記憶-----
ボスになるにはボスを殺せ。力でねじ伏せてのし上がれ。
それがここの組織の掟。
だから私も掟通りに従ったまでだ。
自らの手で父を殺し、のし上がったまでだ。
白髪が混じり、力も衰え、上に立ち続けている術が完全になくなる前に私が、この手で。
いつもと同じように父のもとへ向かい、いつもと同じように父と話す。
そして最後に向かいあったまま拳銃を向け引き金を引いた。ただそれだけの事だ。
なにもかも分かっていたかのように、
父の最期の顔が笑っていた事まで、何もかもが私の予想通りで。
ヒュッと空を切る音、それから一瞬の間を置いて顎のあたりから鋭い痛みを感じた。
自然と口角が上がったような気がしながらソレを握った手を弾き上げる。
カランと響く金属音、それからやけに驚きやら困惑やらがにじみ出た顔を見やってから。
落ちたそれを拾い上げて、まっすぐ首元へ狙いをつけて突いてやる。
フリをしただけだ
それだけだというのにさっきまでの持ち主は怯えて腰を抜かして。
あぁ…なんて、無様なのだろう
さっきまで持っていた物の重みも知らずに私へ向けてきたのだ。
そんな覚悟もないままに人へ向けてきたのだ。
その事実に気づいた瞬間、さっきまで殴り合いをしていた熱が冷めてしまって。
それを再開してやる気すら失せてしまった。
あの日は何の用で病院に居たのだったか。
自身の治療だったか、他者への訪問だったのか、恐らくその辺だろう。
その日のもう帰るという頃。
私は病室の並ぶ廊下を歩いていた。
幾つもの病室を通り過ぎてはありきたりばかりな中の様子に飽きを感じながら。
……ひとつ、開いた扉がまたあった。
興味も失せた、と一瞥して通り過ぎようと思っていた時だ。
室内には白髪の人物が、ただ一人で外を眺めていた。
その人物以外誰もいない病室でただただ、じっと外を見ていた。
ふ、とそれがこちらに気づき顔をこちらに向けた時。
目があった瞬間に、私はソレが欲しいと思ってしまったのだ。
日の当たって鈍く輝く白髪も、暗く濁り血液が染み出た様な赤目も
細く白いその体も。全てが欲しいと思った。
私はどうやら、他人の目にも留まらない曖昧な存在になっているらしい。
誰にも認識されにくいというのは、嘆かわしいことなのか、それとも自由と呼ぶべきか。
どうしてこうなってしまったのかを考えてみた。
曖昧のまま、"俺"らしく生きていければと、願っていた気がする。
どうやらいつの間にか、願いが叶った、そんな力を手に入れたようだ。
曖昧になりたいという我儘を、自由に使える。
この力を、『曖儘』と呼んでみよう。
そんな事を、曖昧な儘で考えていた。
もう少し若かった頃、思い返せば私は喧嘩ばかりしていたような気がする。
理由は突っかかられたからだの、同類そうなやつと目があったからだの。
大した理由はない。
人を殴るというのは殴られる覚悟もいるということだ。
それを知らずに、ただ自分が優位に立つことだけを求めてる奴に腹を立てたりもした。
だが、今思うならば、あの頃ああして喧嘩をしては仲間のような誰かと馬鹿をやっていたとも言えるあの時間が
私はきっと楽しかったのだろう。
そうして短い間とはいえ、馬鹿のように遊んでいた日々は今となってはいい思い出だったのかもしれない。