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シアワセ
0.はじめに
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陣営:制限なし
推奨人数:1人
推奨スキル:なし
時間:1〜2時間
GMボーナス:ステータス成長3pt or スキルポイント30pt(三回のみ重複可)
ダンジョン「Two light」専用のシナリオです。
RPメインのシナリオです。
選択によってはシナリオのクリア失敗も有り得ます。
クリア失敗時、一定時間が経過するか他探索者に救援されるまで拠点に戻れません。
このシナリオは二つのルートがあります。
一度クリア成功したルートは、同じ探索者ではできません。
計二回の成功をもって、このシナリオは訪れることができなくなります。
シナリオ前に、探索者にとっての幸せや死についてを一考したり、
シナリオ後にセッションの内容を夢占いしてみたりすると面白いかもしれません。
※シナリオに書かれていない情報については、GMの裁量にお任せいたします。
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1.シナリオクリア条件
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何かしらの手段をもって、最後には夢から出ること。
ただし、途中で脱出行動をとった場合は、暗転の向こうの"誰か"に微笑まれる。
「駄目よ」
……気付けば同じ場所だ、一体何だったのだろうか。
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2.用語やアイテム、舞台
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『悪夢』
探索者は眠り、悪夢を見ることとなる。それは幸せの夢、あるいは死逢わせの夢だ。
どちらかに行くかは、探索者のRP次第となる。
それ以外にも当てはまる言葉はいくつもあるだろう。
また、それは種族名でもある。
存在そのものが悪夢の象徴、悪夢を生む種族、その言葉通りの『悪夢』。
『悪夢』がいる限り絶対的な幸せはないとされている。
『花売り』
肩までの赤い髪と橙色の瞳。身長は150cm、胸は残念なことにA。
ワイシャツとサロペットスカート、革靴と紫のリボンを身につけている。
その瞳は瞳孔がなく、代わりにユウガオの花が咲いている。
モブ少女。かと思いきや、『悪夢』の種族である黒幕。
花売りとしては敬語を使うが、音声のみだとおしゃまな少女のような口調。
一人称は私、二人称は貴方。「〜よ」「〜の」「〜のね」
優しい微笑みを浮かべるが、一度すねると残酷交じりに冷たくなる。
花売りが本名を言うことは滅多にないが、「ハナ」と言う。
「……私の?でも、私、名乗るほどの者ではなくて」
「でも、それに、見た通りのままで……恥ずかしいので」
「私の名前、そのままだとよく言われるんです。……だから、お気になさらず」
当シナリオは彼女が生んだ悪夢の世界。悪夢に取り込み、優しくしようとしている。
残酷な性質と母性を兼ね備えた少女。彼女に物理的なダメージは与えられない。
また、彼女を精神分析するなど、その内面を覗き見ようとした場合、
探索者は自身にとっての「嫌」な記憶を思い出すだろう。
悪夢を見ても悪夢しかないのだ。
「注視/幻視」→花売り
目が合う。赤に近い、橙色の目だ。
花売りの瞳は夕日のように丸く、瞳孔の代わりに白い花が顔を覗かせている。
花に詳しい者であれば、それがユウガオだと気付いても良い。
『更地と花畑』
夢の中の光景、それ以上も以下もない。
「外れにある場所」「近くに私の故郷がある」と言っておけばいいだろう。
尚、探索者がその故郷とやらに向かおうとしても、気付けば崖に来ている。
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3.シナリオの流れ把握(GM情報)
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探索者はある日、夢を見る。
基本は探索者のRPに委ねる形での進行となるだろう。
シナリオを一通り終え、最後に探索者が夢から脱出できればクリア成功だが、
夢に囚われ、夢に傾向してしまえば、クリア失敗となる。
探索者の精神は夢に呑まれ、いつまでも夢のまま、拠点に戻ることができないだろう。
最初の探索者に対する「死を知っているか」の問いで、ルートが分岐する。
クリア済ルートがある場合は、やっていないルートで固定となる。
<死逢わせ>
モノクロの夢、花売りすらもモノクロだが、その瞳だけは色づいている。
瞳の色は注視した場合のみ、認知することができる。
何かしらの死を知っている場合、このルートになる。
<幸せ>
色鮮やかなで優しい夢、しかし、その優しさに囚われると抜け出せなくなるだろう。
死を知らない場合、このルートになる。
※過去視・予知預言・メタ系能力について※
此処は現実ではなく、あくまで夢の世界となる。
何か情報を得ろうと思っても、GMやPLと会話ができるとしても、
全て一定して「微睡むような感覚に邪魔され、あやふやで、何も掴めない」だろう。
ただし、"夢を媒体とする"をスキルは例外とし、通常より得られやすくしても良い。
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4.導入
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探索者はいつも通りか、はたまた珍しいことか、夜ベッドの上で眠りについていた。
もしかすると、誰かに呼ばれ、導かれていたのかもしれない。
……
※二週目の場合は以下の質問を省略する。
→5.夢の中へ
探索者は意識の底で、誰かの声を聞くだろう。
「貴方は、死を知っているの?」
拠点やダンジョンのことは頭に無く、無意識にでも、
自身の生まれ育った世界でのことを話そうとするだろう。
瞼はまだ開かず、新たな記憶も戻らないが、それでも探索者は理解してしまっている。
元の世界で、死を知っていたか、はたまた知ろうとしていたか、否かということを。
※誰の死か分からないのであれば、RP後に尋ねること。
その死は、貴方のものだっただろうか。
【知っている場合】
→死逢わせルートへ。「そう、貴方、知っているのね」
【知識があるだけ、あるいは知らない場合】
→幸せルートへ。「そう、貴方、幸せなのね」
声は、どこか優しい響きを持っていた。
……
→5.夢の中へ
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5.夢の中
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探索者はその世界に立っていた。
※二週目の場合、行っていないルートで固定される。
<死逢わせ>
更地だ。跡形という言葉すら似合わない程の、どんな跡もない更地だ。
乾いた灰色の地面が続き、空は黒に包まれている。
<幸せ>
花だ、一面の花畑だ。
花は探索者の足下を広がり、探索者に穏やかな匂いを掠める。
色鮮やかな夕日の空は、景色を静かに見守っているだろう。
貴方はこの光景を知っているだろうか。
あるいは似たような場所を見たことがあるだろうか。
知っているのであれば、思い出しても良い。
景色の中に、一つの道と花売りの少女が存在する。
花売りの持つ籠には花が数本入っていた。
※花売りは誰に対しても初対面の態度を取るだろう。
※探索者が少女を素通りしようとしても、こちらから話しかけること。
※二週目の場合、前回をぼんやりと思い出すことはできる。
しかし、確信は何も持てない、……微睡みに落ちているかのよう。
「これからお墓参りですか?」
「あの道を進むとお墓があるんですよ」
「一輪、持っていきますか?」
そう言って花売りは貴方に花を渡してくれる。どんな花かは、探索者に委ねよう。
※説得などして花売りを同行させても、崖に行くと花売りはいなくなっている。
道を進むなら →6.崖へ
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6.崖
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貴方はいつの間にか崖の端まで来ていた。周りには花が美しく咲き誇っている。
貴方しかいないこの夢で、崖の隅には一つの墓が立っている。
<死逢わせ>
この墓を見ると名前が書いてある。
知っている死が探索者のものであったのなら、探索者の名前が。
他人のものであったのなら、探索者の知っている死者の名前が。
<幸せ>
花を添える、墓に触れる。その動作がきっかけとなる。
どちらも探索者のロールが一区切りついた時に、場面が切り替わる。
貴方はいつの間にか、記憶の中の光景にいる。
忘れていた記憶でも、既に思い出していた記憶でもいいだろう。
<死逢わせ>
貴方は自身の「身に覚えのある死に際」に関する記憶を思い出す。
あるいは、「見覚えのある死」に関する記憶を思い出す。
元の世界でそのような記憶がない場合のみ、ダンジョン内の記憶でも良い。
ロール後、声が聞こえ始める。「たすけて」という声が。
それは、貴方の声だったかもしれない。あるいは、見知った声だったかもしれない。
<幸せ>
貴方は自身にとって「優しい」記憶を思い出す。
あるいは、自身にとって「優しかった人」の記憶を思い出す。
元の世界でそのような記憶がない場合のみ、ダンジョン内の記憶でも良い。
ロール後、優しい微笑みが向けられる。
誰もいないのなら、優しい微笑みを誰かが向けてくれたような気がするだろう。
声が聞こえる、それは「一緒に眠ろう」という暖かい声だ。
……いいのだろうか、それで。
※探索者が危機に気付いていないようであれば、もう一度だけ促しても構わない。
「いいの?そっちに行ってしまったら、戻れないかもしれないのに」
「いいの?動かなければ、進むことも、戻ることもできないかもしれないのに」
【夢に残る選択をした場合】
クリア失敗です。貴方は夢に囚われ、いつまでも抜け出せないでしょう。
「いらっしゃい。私の夢へ」
そう優しく笑っていたのは、あの花売りだった。
※失敗後、別の探索者に救出されるまで戻れない。 →6-2.救援へ
【夢を乗り越えたが、行動しない場合】
最初に聞いたあの声が、何処からともなく聞こえてくる。
「でも、私はずっと貴方に夢を見ていてほしいの。……駄目?」
【夢から出る意思を見せた場合】
声はくすくすと笑いながら言う。
「貴方が貴方の夢から脱出したいのなら、貴方がそうしてみればいいの」
頑張って、と他人事のような響きでそれは途絶えた。
探索者の意識は、夢の中だというのにやけにはっきりとし始めるだろう。
貴方は一人、此処に残されてしまった。
【頭を打つなど、痛みの衝撃で起きる】
探索者はベッドに落ちた状態で目覚めるだろう。
記憶に新しいのはただ一つ、探索者が思い出した記憶だ。
【夢から覚める意思を見せる】
明晰夢だと判断する、状態異常「睡眠」の解除、目覚めに値する効果使用など。
この場合、探索者は何事もなくベッドの上で目覚めるだろう。
またね、と耳元の囁きを最後に拾って。
【夢など、大本を壊す】
壊す描写は探索者のフレーバーです。
「それでも、悪夢はまたどこかから芽生え、芽吹き、花開くものよ」
その声を最後に暗転し、気付けばあなたは拠点の入口にいるだろう。
どうしてここにいるのだろうか……理由もわからないまま、部屋に戻ることになる。
"しあわせ"の夢から、さようなら。
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6-2.救援
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夢に囚われてしまった場合、クリア失敗のまま戻れなくなります。
その間探索者は体をベッドに残したまま、夢を見続けることになるでしょう。
夢から抜け出し、拠点に戻るには、
このシナリオに訪れる別の探索者に救出してもらわなければなりません。
常時このシナリオに張り付いている必要はありません、コマ情報が変わっても良いです、
予定の合う当シナリオのセッションに同行してください。
その際、メイン探索者に救援できそうなスキルを組み込んでもらいましょう。
記憶の空間と記憶の空間が繋がります。
別の探索者が記憶の中にいて、余裕を持っている時に、
GMは場面の境目を提示してください。
確かに此処は自分の記憶の空間なのに、向こう側に見覚えのない景色が見える。
その中に、動かなくなってきたその姿を見つけただろう。
一緒に夢の外へ帰るよう働きかけながら、戻れる方法はないか思案してみてください。
夢から出られたのであれば、クリア失敗者もクリア成功とします。
目覚めない間、体は不思議と一切変化しません。
2週間目覚めなかった場合、外部からの強い干渉で起こしても構いませんが、
クリア失敗のまま終わり、報酬を貰えません。
装着スキルの状態異常解除程度では、起こすことができないでしょう。
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7.クリア後
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●PL報酬
GMは探索者のRPに適した報酬のみを開示すること。
自身の「身に覚えのある死に際」に関する記憶の一部
自身の「見覚えのある死」に関する記憶の一部
自身にとって「優しい」記憶の一部
自身にとって「優しかった人」の記憶の一部
自身にとっての「嫌」な記憶の一部
※RPの記憶が入手済の記憶だった場合:自身の「夕」に関する記憶の一部
※この記憶すらも入手済だった場合:自身の「夢」に関する記憶の一部
「夕」と「夢」の記憶のみ、ダンジョン内の記憶を可とする。
(エピソードや情報を1つだけ思い出す。
情報が無い場合は、何も思い出す事が出来ない。)
●稀少報酬
条件を満たした中で、一つだけ持ち帰ることができる。
・両ルートを経験し、両ルートともクリア失敗したことがある。
救援を経ていてもカウントして良い。
【
ユウヒエガオ
】(※取得済
以下の条件を全て満たした場合に入手。
・花売りの正体を見破る。"悪夢"という考えまで導き出すこと。
・花売りの名前を知る。
・夢を破壊する、あるいは花売りを誘い出し、殺すことに成功する。
【
ハナハナノシアワセ
】(※取得済
入手済だった場合、以下のアイテムを手に入れる。
条件に当てはまっている全員が入手可能。
・bottle gourd
英字ラベルが添えられた橙色の小瓶。
セッション中、小瓶を枕元に置いて眠ると、いつのまにか夕顔の種が入っている。
種があれば、セッション終了までに2度「花」や「夢」のRPに補正を貰えるだろう。
拠点に戻れば中は空になっている。
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