ロキ
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Image◆(
@LiO様)
◆陣営:Evil
◆名前:ロキ
◆性別:女
◆年齢:5
◆身長:104cm
◆ステータス
【HP/1(+18)、攻撃/7(+28)、魔適/8(+16)、耐久/7、魔耐/8、敏捷/10】
◆装着スキル / SP : 300(+350)
◆
個人ページ
ちったいようじょ。
肩より少し長い薄水色の髪を太く三つ編みに結わえている。
恐ろしい程に真っ直ぐな澄んだ明るい水色の瞳を持つ。
紺のシンプルなセーラーワンピースの上にぶかぶかの白衣を羽織っている。
メガネをかけているがどうやら伊達のようだ。
左手首に白色の女の子らしいシュシュをつけており、
その下にはリストカットを何度もしたような古傷が残っている。
性格は笑ってしまう位に明るく子供らしく女児らしい。
お花と本と甘いお菓子が大好き。
身体を持ち上げれば、…まるで重さが無いと錯覚する程に軽い。
その口から出る言葉は幼子とは思えない程に的確で賢さを感じるだろう。
年齢以上の知能と知識を感じさせる。が、大抵有効活用はしない。
記憶を無くした事は全くといって気にしていない。
むしろ無くしている事にちゃんと気づいているのかすら不明。
◆返還記憶-----
アルフィリアという国では「楽園信仰」が根強く生き残っていた。
この国の祖は、大戦中にキリエの捕虜となりこの世界に押し込まれたフィリアの民。
だから「色付き」を憎み、「楽園の創主」に心酔する。
そうしていつか自分達が許されて、救われて、楽園へ帰る日を心待ちにしている。
『ばっかみたいだよねー!』
『楽園なんてもう、とっくの昔に割れて無くなってるっていうのに!』
ねえパパ。パパ!
ロキね、パパのこと大好き!
パパに笑ってほしいの!
パパにロキの頭をなでてほしいの!
パパに喜んで欲しいの、喜ぶことがしたいの!
パパに喜んでもらえるんなら、
ロキね、ロキは楽しくなくてもいいよ!
…全然自由じゃなくてもいいよ!
ねえパパ、だからね、
ロキがいーーーっぱい頑張ったら、ちょっとは、喜んでくれるかな。
『全部、無意味な頑張りだったね。それでも、なんて』
ようやく完成した鉄の船、大きな大きなロケット。
内部は二段構造にした、壁に衝突した時に破損しないように、
壁に穴を開けたら、内部に仕舞われた小型ロケットだけが外へと射出されるの。
行き先はパイスト=ディオア、私が生まれた楽園へ。
これに乗って、私達の"人格プログラム"は箱庭の外へ出れる。
人格を抽出するコードを頭から剥がして、不安そうな顔を隠さない子供達。
目線より低い、藤色の髪と白色の髪をわしゃわしゃと撫でる。
大丈夫、私の言うとおりにすれば、必ず上手くいくんだから。
私は自信たっぷりに胸を張った。
「信じなよ。だって、ロキさんは"天才"なんだよ!」
『天才でも、面倒だからあえてやらない事だってあったけどね!』
『言わなければ、何でも出来る凄い子みたいでしょ?あはは!』
私のママは「コード」という「文字」を司る創造主。
ママは凄い人で、この世界に宿る色々な見えない法則を作った人なの。
りんごが木から地面に落ちるのも、ママが決めた事なんだよ。凄いでしょ!
…そう、私はママを"知っている"。けれど、"知らない"。
そんな私がママに造られたのは、…あれ、何でだっけ?
『ママに、早く会ってみたいなぁ』
私は記憶と性質と心をもって、コンピュータの中に残された。
幾人かの記憶と心を大事に抱えて。
"ロキ"はモニターの向こうで、首を吊って死んでいた。
やがて私は自動的に機械に運ばれて、外の世界が見えなくなる。
轟音が響いた後、その時が来るまでは暗闇の中でただ眠っていた。
偽物だけど、本物で、本物だけど偽物で。
ああ、私、人じゃなかったんだっけ?
真っ白な世界の中で構築されたプログラムの身体は、
ロキが一番愛されていたかった時の姿をしていた。
『…なーんてね、其れくらい最初から理解ってたよ!』
世界を外に開くには、覆う殻を無くす必要があった。
目に見えないベールは魂を内に留め循環させる、
やがて魂が生に擦り切れて色を失う迄、永遠に。
一時的でもいい。
効力を弱めて、設計時に想定された以上の力を持ってすれば
内側から破る事が出来る、その為に必要な犠牲は……。
あっという間に、ここまで来てしまった。
揺れる縄の輪に首を通し、今までを振り返り考えていた。
必要な犠牲には私も入っている。
魂を持つ者は、決して此の殻から逃げられない。
出る為には一度失わなければいけないのだから。
どうして、ここまでしなくちゃいけなかったんだっけ。
でも、これでやっと、帰れる。
"ロキ"は、帰れる。
それは"私"じゃないけれど、……………あれ?
"私"、此処で死んじゃったら、"私"は、?
ふ、と。過ぎったものがぐるぐる回る前に。
私の足はもう、宙に浮いていた。
『……………………………、』
『死んでしまった』
ロケットに乗せられて、おぎゃあと泣き喚く私は、一人闇の中へと送られる。
私の役割は、私のママに代わってあの牢獄の中に閉じこもったままの「創造主」、
…ううん、誰でもいい、「今彼処を支配している者」とコンタクトを取る事だった。
"可能"であれば、元のように世界を開いて、外との行き来が出来るようにしなければならなかった。
文字の創造主のクローン体。
使い捨てになってもいい、通信機器。
そして、必要であれば使う為の、彼等へ渡す知識と補助機能を有していた。
ロキの代わりなんて、幾らでもいる。
……本当に、幾らでもいたのに。
そういう意識を保っていなければいけなかったのに。
役割を、果たす為なら。
私、ロキは何でも……、
『本当に、ロキは。何でも、出来たのかな』
『どうして、ソレが私じゃなくちゃいけなかったんだろう』