東堂 紫諳
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Image◆(@瀬戸川様)
◆陣営:Evil
◆名前:東堂 紫諳 (とうどう しあん)
◆性別:不明
◆年齢:16
◆身長:158cm
◆ステータス
【HP/8(+13)、攻撃/10(+11)、魔適/7、耐久/4、魔耐/9、敏捷/6(+31)】
◆装着スキル / SP : 300(+140)
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個人ページ
中性的な容姿をしている。
肩に掛からない程の短くさっぱりとした白い髪に、命を映した赤い眼が特徴。
ただ、容姿にはあまり頓着していないようだ。
落ち着いた喋り方をし、表情を大きく変えることはあまり無いが、
嬉しさはよく笑みに出るようだ。
良くも悪くも手を伸ばして、抱きとめ、掬い取る。
立ち位置は基本的に誰かの一歩後ろを歩く、補うことは得意のようだ。
ある一つの事を除いては基本的な所作を有している。
また、細く見える手足とは裏腹にかなり力が強い。
他者に寄りかかられ易い人間だが、本心では、ちょっとだけ自分も甘えたいタイプ。
最初に拠点に来た際、一時だけ自身の事を"紫音"と名乗っていた。
記憶を失くしている現状に、本人にも無意識の領域でかなり動揺している。
普段は表にでないがふとした時にその様が浮き上がることもあるだろう。
ただ一つ幸運だったのは、片割れがこの場に居てくれたことだろうか。
その片割れは、紫諳に現状を何も語ろうとはしない。
◆返還記憶-----
物心付いた頃から、私は花と共にいた。
綺麗な花園の中にある研究所、花の名を冠した人々、四季咲き誇る花々と共に。
花の研究と称して、地下では色付きが持つ"才能"という不思議な力を研究していた。
研究所の創始者の名前は、「初根 美園」。
幼い私は、その刻まれた名前をただジッと見つめていた。
何処かへ繋がった白い細糸の先。
糸電話のように、声の音だけが私に伝わってきた。
他世界の創造主、かれは「かみさま」と言うらしい。
自分の事を伝えれば、遅れてかれから返事が戻ってくる。
その声は何処か平坦で、単調で。
音だけのやり取り。顔も見えない君とのやりとりだったけれど。
それだけの事が、私にはとても嬉しかったんだ。
少し膨らんできたお腹を撫でていた。
何度目かの同じ感覚の後、同じ苦しさを得て、この膨らみは新たな命となる。
経験する度に、本当に不思議だと笑みが生まれる。
体の中から、二つの音が規則よく鳴ってくるのを耳を澄ませて聴いていた。
心地のいい音に眠気を覚えてきた頃、
私の名前を何度か呼ぶ声が聞こえて目を覚ます。
金色の綺麗な髪の彼が、またこんなところにいて、と呆れたように嘆息する。
全てが終わった後でも、彼は私の傍を離れようとしなかった。
君も、この子も、確かに愛しいから。
望まれる限り、私は此処で揺られていようと思った。
君に、名前を決めてほしいんだ。
君が生まれてくる、この世界の中で。
腹に頭を寄せる彼を優しく撫ぜた私の手は、日焼けもせずにいた。
…もしもの、話になってしまったんだね。
夜が、夜じゃなかった。
「…」
…何も無い?…何も、見えない。
真っ暗だ。黒い。
そう感じて、ジッと空を見上げていたら、
私と手を繋いでいた彼もつられるように空を見上げた。
「…ああ、今日は、星が見えないな」
其の呟きをゆっくり追う間に、彼が続けて答えを話す。
「明るすぎると、星が見えなくなるんだ」
「初めて、見たか?」
笑った彼の顔は、…はっきりと見えた筈なのに。
今は、思い出せない。
其の言葉だけがぐるぐると思考をまわす。
「…明るすぎると、」「見えない」
見えない。見えない、だけなのだろうか。
……無くなってしまっているんじゃあ、ないんだろうか。
考えている間にも足は進み、やがて真っ暗な空さえも見えなくなった。
見えないもの、私の見えないものって、なんだろう。
何か、見えて居ないものが、あったのだろうか。
…、…、…。誰かを、探していた気がする。