Systematic Fortune
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陣営:制限なし
推奨人数:4人
推奨スキル:注視/幻視、聞き耳、機械語、精神分析 などあらゆる探索スキル
準推奨スキル:戦闘スキル、他スキル
時間:15~20時間程度
GMボーナス:スキル強化+ステ成長5pt
ダンジョン「世界(the land)」専用のシナリオです。
強敵と戦闘する可能性があります。
ルートによってはシナリオ失敗も大いに有り得ます。
※スキル使用に際して特殊なルール等がございます。
各項目の【スキル情報】にご注意ください。
※全員が同じ陣営を選択した場合は、均等に分かれるよういじってしまってください。
※恐らくside-Dの方が早く合流地点に到達します。
そのため、各自ミニゲームを用意するかしりとりでもして待っててください。
※非常に複雑なシナリオです。GMはログ含め隅々までよく読み込んでおいてください。
※現実的な判断を心がけてください。
融通は極力利かせないように。それがPL難易度の一つの要因です。
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・真相を知り、選択する
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探索者たちが訪れることのできる場所。
ジェラン、ヴィレッドの家にて新聞記事を見つけていれば、
それぞれのエリアで注視/幻視、聞き耳をすることにより、
『ヘッドケース』達の自殺現場を発見することができる。
また、それぞれのエリアにて話術系スキルの使用により、
聞き込み調査を行うこともできるが、
自殺者達が皆『ヘッドケース』であることは、
ジェランとヴィレッド以外知らないので注意。
聞き込みなどによって分かる自殺者達のキャラクターは
GMが好きに設定してよいが、
「自殺の前触れはなかった」という情報、
「幼い頃からデジャブが多かった」という情報は必ず盛り込むこと。
▽セントラルパーク駅
導入時、探索者達がいる場所。この駅でリナ・プラスターは自殺する。
▽ジェランの家
ウエストサイドにある。彼の年代が一人で住むには少し広めなアパート。
ダイニングキッチン、洗面所、バスルーム、その他二部屋ほど部屋があり、
温もりのある木の家具で統一されている。
▽ヴィレッドの家
イーストサイドにある。彼の年代が一人で住むには少し広めなアパートの一室。
ダイニングキッチン、洗面所、バスルーム、その他二部屋ほど部屋があり、
全体的にロックテイストな内装。壁にギターくらいかかっているかもしれない。
▽スワンロック・ストリート
ウエストサイドにある。大企業の本社が密集したオフィス街であると同時に、
デパートや娯楽施設の建ち並ぶ歓楽街でもある。
ランドマークはスワンロック・センター・ビルで、
『ヘッドケース』の一人、ガストン・ポリーが勤めていたオフィスもそこにある。
彼はここで投身自殺をした。
また、同じく『ヘッドケース』の一人、
ミランダ・ジョズウェルが住んでいたアパートもここにある。
彼女はそこで首を吊り自殺した。
▽花屋
ジェランの勤めてる花屋。
ウエストサイドにあり、探索者が行きたいと望めば行くことができる。
探索者はそこの店主から、ジェランの存在を聞き出すことができるだろう。
▽ヘルウィッジ・ストリート
イーストサイドにある。スプレーによるストリートアートや
電球の切れた街灯が目立つ、やや治安の悪い地域。
『ヘッドケース』の一人、ジョスター・リンクの住んでいた家もここにある。
彼女はここで焼身自殺した。
また、同じく『ヘッドケース』の一人、デニス・ウイングが
入水自殺した川もここにある。
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シナリオの舞台となる巨大な電脳空間。
私達の住む世界と何ら遜色なく機能しているが、
私達にとって未知の科学技術などがしばしば見受けられる。
実はシナリオ世界は現代から数世紀経った後の世で、地球の荒廃を受け、
巨大な有機コンピューターによって作り上げられたプログラムが
残りの資源を全てつぎ込み作り上げられた有機サーバーに保存されている状態。
よって『世界』内の全ての事物・出来事はまるで実体のないものとなるが、
『世界』に接続している人々は与えられた電気刺激によって錯覚し、
その事実に気付くことはないだろう。
PC/NPCが活動する表の世界を『表象世界』、
後述の『Angel/Devil』が活動するプログラム(ソース)の世界を『深奥世界』と称す。
英語で「頭のおかしな人」という意を持つ単語。
『世界』を構成するデータ(ソース)の一部を脳内に保存している人々のこと。
多くは無自覚だが、
頻繁にデジャヴュを体験するなどの違和感は覚えている。
シナリオ冒頭で飛び込み自殺をするリナ・プラスターは、
『世界』に保存された各人物へのウイルス侵入を防ぐ
『ファイアーウォール』のソースの一部を保管しており、
彼女の死によってそのデータが破損、『世界』の均衡が崩れ始める。
プログラム内に仕込まれた機能、あるいはアプリケーション。
『Angel』は世界の統治、及びウイルスやバグの削除を担い、
『Devil』は世界の破壊、及びウイルスの作成・バグの保護を担う。
両アプリケーションは基本『深奥世界』で活動し、『表象世界』、
あるいは『世界』外の人体そのものに干渉することはできないが、
それぞれ『表象世界』内のデバイス(スマホ、コンピューター、モニターなど)を通じて
『表象世界』に関わることはできる。
また、両者にはデバイス代わりの人体も存在し、
よほどの必要に迫られなければ出現しないが、
彼らを通じて『表象世界』に姿を現すこともある。
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探索者の皆さんは夢の中にいます。
真っ暗闇の中、突然宙に青い電光版が現れ、
まるでゲームのメニュー画面のように、以下の文字が表示されます。
Which do you like?
▽A ▽D
※どちらを選ぶかによって陣営が分かれます。
GMは必ずタブを分け、探索者達は自陣営のタブと合流タブ以外
見てはいけないということを確認しておいてください。
※探索者が上記の文章を理解する必要はありません。
その場合は、適当でもよいのでどちらか選ぶように勧めてください。
探索者がどちらかを選択すると、以下の文言が現れます。
視よ 我天の使をかはして汝に先たせ
途にて汝を守らせ 汝を我が備へし處に導かしめん
汝等その前に愼みをり 其の言に従へ 之を怒らする勿れ
彼 汝等の咎を赦さざるべし
我が名彼の中に在ればなり
探索者が読み切るか読み切らないかのタイミングで表示は消してしまってください。
表示が消えると、探索者達は眠気に襲われ、
やがて意識を手放してしまうことでしょう。
以後、Aを選んだ探索者は[A-side]、
Dを選んだ探索者は[D-side]の描写に従ってください。
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探索者達は気が付くと見知らぬ駅のホームにいます。
時刻は朝のラッシュアワー、二車線を挟んだ二つのホームのどちらにも、
人がすし詰め状態です。
探索者達がリナ・プラスターを発見すると、
間もなく列車が近付いてきて、彼女が飛び込み自殺をする。
[A-side]
金髪のおさげ姿の少女(リナ・プラスター)がいる側のホームに立っている。
飛び込み自殺の目撃後、探索者達の背後に、
金髪碧眼の青年(ジェラン)が立っていることに気が付く。
→【NPC情報:金髪碧眼の青年(ジェラン(Gelan)/Angel)】
青年は話し掛けられでもしない限り探索者達には気付かないが、
少女の死体から目を背けるように、痛ましそうな表情をしている。
この際精神分析を行うと、【スキル情報】にある警告文が表示されるが、
青年は探索者達の存在と、
彼らが別の世界から来た可能性に気付いてくれるかもしれない。
青年は探索者達が別の世界から来たことを知ると、
少し考え込むような仕草をしたあと、探索者達を自宅に誘う。
→【5.Welcome へ】
精神分析を行わなかった場合、探索者達から表情の理由を問われるなどしたら
「若くしての死は悲しいものでしょう?」「……また厄介なことになりそう」などと答え、
足早にどこかへ去っていってしまう。
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[D-side]
金髪のおさげ姿の少女(リナ・プラスター)の向かいのホームに立っている。
飛び込み自殺の目撃後、探索者達の背後に、
黒髪黒目の青年(ヴィレッド)が立っていることに気が付く。
→【NPC情報:黒髪黒目の青年(ヴィレッド(Viled)/Devil)】
青年は話し掛けられでもしない限り探索者達には気付いかないが、
少女の死体を覗き込むようにして、少し愉快そうな表情をしている。
この際精神分析を行うと、【スキル情報】にある警告文が表示されるが、
青年は探索者達の存在と、
彼らが別の世界から来た可能性に気付いてくれるかもしれない。
青年は探索者達が別の世界から来たことを知ると、
さも楽しげに笑みを浮かべたあと、探索者達を自宅に誘う。
→【5.Welcome へ】
精神分析を行わなかった場合、探索者達から表情の理由を問われるなどしたら
「死体なんて滅多に見れねェだろ?」「こりゃ面白ェことになりそうだ」などと答え、
足早にどこかへ去っていってしまう。
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【スキル情報】
・注視/幻視→周囲
不審な動きをしている少女(リナ・プラスター)を発見。
ふらふらと、線路へ吸い寄せられるように歩く少女を発見。
ホームを埋め尽くす人の群れに阻まれて、少女を止めることはできない。
・注視/幻視→NPC
NPC情報より、見た目の詳細を提示。
ジェランとヴィレッドについては、
幻視の場合のみ、緑目/赤目に変えること。
(※秘話機能でスキル使用者にのみこっそり教える)
・聞き耳→周囲
人々の話し声、笑い声、雑踏。
しばらくして、遠く列車の近付いてくる音がする。
・精神分析→探索者以外
『世界』に属する誰に対して行った場合も、
警告音とともに以下のメッセージが宙に表示される。
「 !Warning!
医療目的、承諾を得ての場合を除き、
他者の心内への侵入は法律により禁じられています。
この警告を無視して施行した場合、
懲役3年、罰金100万円、もしくはその両方が料せられます。」
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探索者達はそれぞれのNPCに連れられ、彼らの自宅へと案内されます。
この『世界』にいる間の宿はここに求めるのが自然でしょう。
事前に探索者達の境遇を理解してもらっていれば、
話術系スキルの活用などによって、
二人から『世界』の仕組みを聞き出すことができるかもしれない。
ただし『Angel/Devil』についてや、
『ヘッドケース』の相次ぐ死に関する情報は、
ある程度探索をして探索者達が情報を得たあとや、
NPC達から探索者への好感度が上がった場合にしか話されない。
[A-side]
彼の年代が一人で住むには少し広めなアパートの一室。
ダイニングキッチン、洗面所、バスルーム、その他二部屋ほど部屋があり、
温もりのある木の家具で統一されている。
十分なロール、探索のあと、ジェランが与えるのは以下の情報
・「リナ・プラスター」が『ヘッドケース』であったこと、及び『ヘッドケース』の説明
・「リナ・プラスター」の脳内に
『ファイアーウォール』のコードの一部が保存されていたこと
・通常『ヘッドケース』の正常な引き継ぎが行われないままに該当者が死ぬはずがないこと
・『ヘッドケース』の自殺の原因として考えられるのはウイルスの混入
・そんなウイルスを作成できる人物は恐らく『Devil』以外にいない
・『Devil』による破壊が始まっているのかもしれない
ただし、『Devil』は単なる悪ではなく、
破壊によって『世界』に変化をもたらす役割を負っており、
その変化なくして進化は無いということも探索者達に告げます。
しかし今回の『ファイアーウォール』の破壊によって
『世界』の秩序が乱れる可能性が大いにあり、
恐らく『Angel』がその修復を試みるであろうことも。
(※自らがその『Angel』のデバイスであることを自分から言いはしませんが、
突っ込まれると分かりやすく動揺するのですぐに分かると思います。
バレたら自白させてください。)
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[D-side]
彼の年代が一人で住むには少し広めなアパートの一室。
ダイニングキッチン、洗面所、バスルーム、その他二部屋ほど部屋があり、
全体的にロックテイストな内装。壁にギターくらいかかっているかもしれない。
十分なロール、探索のあと、ヴィレッドが与えるのは以下の情報
・「リナ・プラスター」が『ヘッドケース』であったこと、及び『ヘッドケース』の説明
・「リナ・プラスター」の脳内に
『ファイアーウォール』のコードの一部が保存されていたこと
・通常『ヘッドケース』の正常な引き継ぎが行われないままに該当者が死ぬはずがないこと
そして、ロールやスキルの出目次第では、
憶測に過ぎないと前置いた上で、以下の情報も与えます。
・『ヘッドケース』の自殺の原因として考えられるのはウイルスの混入
・そんなウイルスを作成できる人物は恐らく『Devil』以外にいない
・だが『Devil』はそんなウイルスは作っていない。
・次に考えられる可能性、それは『Angel』によるバグの削除。
・『Angel』が暴走している可能性がある。
ヴィレッドは『Angel/Devil』の役割を語った上で、
真の破滅は『Devil』の暴力ではなく、
『Angel』の暴走によって起こるのだと笑います。
だが本質的に破壊者である『Devil』=自分にはそれを止める気がないこと、
故にこのままでは大勢の人間が
『Angel』の暴走によって命を失うであろうことを告げます。
探索者達が説得をしない限り、彼は協力する意思を見せませんが、
説得に成功すると、コイントスを要求してきます。
表と裏のどちらが出たら協力するのか明言はしません
(どちらが出ても協力するからです)。
choice[God,Mammon]で振り、結果に応じて台詞が変わります。
Godの場合:「ハン! 神様があんたらを手伝えってさ。そんじゃしょうがねえや」
Mammonの場合:「へえ? わざわざ俺を選ぶか。
だったらしゃーねえ付き合ってやるよ、めんどくせェことになったなァ」
以後、彼は同行NPCとなり、事あるごとに探索者達にヒントを与えてくれるでしょう。
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【スキル情報】
[A-side]
・注視/幻視→周囲
きっちりと整理された新聞の切り抜きを見つける。
飛び降り自殺や飛び込み自殺、その他不審死を報じたもの。
自殺者の年代、性別、地位はバラバラである
(※彼らはみな『ヘッドケース』である)。
また部屋の中にある調度品、食器、衣類などはどれも真新しく、
この3年以内に買われたものであろうことが分かる。
幻視の場合のみ、ダイニングの隅にあるスタンド式の鳥籠の中の
青い小鳥に、姿が微かに揺らいでいるような違和感を覚える。
・幻視→青い小鳥
注視だと何の変哲もない小鳥だが、
近付いて幻視をすれば、小鳥の姿がコード表示に変わる
(小鳥の表面に青い電光で英字のコードが浮かび上がる。
マトリxクスとか思い浮かべてもらえれば)
(※機械語を所持していなければ幻視をしてもコードは見えない)。
ジェランにそのことを尋ねると、些か驚いたような顔をして、
探索者達にどこから来たのかと尋ねる。その際別の世界から来たことを告げれば、
この『世界』の仕組みについて話してくれるきっかけになるだろう。
・注視/幻視→ジェランの部屋
『No.1』『No.2』『No.3』とそれぞれ書かれた
まっ白な日記帳が三冊、見つかる。
鍵が掛けられているが鍵開けで開く。中を確かめると、ある日付から始まって
毎日1ページずつ、詳細な日記がしたためられていることが分かるが、
日記帳はなぜか三年前までしかない。また、日記が始められた日付は1月1日ではない。
・注視/幻視→キッチン
棚にサプリメントが並んでいる。冷蔵庫には飲み物しか入っていない。
余り物を食べないタチのようだ。
・注視/幻視→洗面所
コップの数、歯ブラシの数などから、一人暮らしであることが伺える。
必要であれば、鏡の下の棚に救急箱などを見つけられるだろう。
・注視/幻視→ゲストルーム
一度も使われたことが無いらしい。二つのベッドがおかれているだけで、
他には何も見つけることはできない。
・聞き耳→周囲
街の喧騒などが遠くから聞こえてくるかもしれない。
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[D-side]
・注視/幻視→周囲
リビングの籠に、雑多なもの達と一緒にがさっと放り込まれた、
新聞の切り抜きを見つける。
飛び降り自殺や飛び込み自殺、その他不審死を報じたもの。
自殺者の年代、性別、地位はバラバラである
(※彼らはみな『ヘッドケース』である)。
(※日付に注目するロールがあった場合のみ、
自殺の周期が3年おきであることを告げてよい。)
幻視の場合のみ、ダイニングの隅にあるスタンド式の鳥籠の中の
赤い小鳥に、姿が微かに揺らいでいるような違和感を覚える。
・注視/幻視→切り抜き
ここ数週間のものだけでなく、何十年、何世紀も前のものが混じっている。
また、自殺には周期があり、
一ヶ月集中した後、3年の間を開けて集中、
また3年の間を開けて、……と、サイクルがあるようだ。
・幻視→赤い小鳥
注視だと何の変哲もない小鳥だが、
近付いて幻視をすれば、小鳥の姿がコード表示に変わる
(小鳥の表面に青い電光で英字のソースが浮かび上がる。
マトリxクスとか思い浮かべてもらえれば)
(※機械語を所持していなければ幻視をしてもコードは見えない)。
ヴィレッドにそのことを尋ねると、些か驚いたような顔をして、
探索者達にどこから来たのかと尋ねる。その際別の世界から来たことを告げれば、
この『世界』の仕組みについて話してくれるきっかけになるだろう。
・注視/幻視→玄関
赤い革の編み上げブーツ、棘のついた黒いパンプスなど、
ぐちゃぐちゃに放られた悪趣味な靴達とは対照的に、
玄関の隅にはきっちり靴箱が積み上げられており、
靴箱の中には、数世紀前のものなどもある。
・注視/幻視→ヴィレッドの部屋
一冊のスクラップブックを見つける。表に何も書かれていない。
また壁に飾られたベースに、「Viled」と書いてある。彼の名の綴りだろう。
そのファイルを開けると、特定の日付(セッション日でよい)の新聞の、
失踪者欄が切り取られている。
毎年かと思いきや、どうやら3から4年ごとのようだ。
失踪者の名前等は重要ではないので、開示しなくてよい。
(※日付に注目するロールがあった場合のみ、
失踪者以降同じ周期の自殺は一つも出ていないことを伝えてもよい)
・注視/幻視→キッチン
スナック菓子やソフトドリンクが目立つ。
食生活は健全ではなさそうだ。
・注視/幻視→洗面所
コップの数、歯ブラシの数などから、一人暮らしであることが伺える。
必要であれば、鏡の下の棚に救急箱などを見つけられるだろう。
・注視/幻視→ゲストルーム
一度も使われたことが無いらしい。二つのベッドがおかれているだけで、
他には何も見つけることはできない。
・聞き耳→周囲
ヴィレッドが自室のコンポにて大音量で掛けているデスメタルが、
扉越しに小さく聞こえてくる。
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※初回探索時の開示情報。
ウエストサイドにある。
大企業の本社が密集したオフィス街であると同時に、
デパートや娯楽施設の建ち並ぶ歓楽街でもある。
ランドマークはスワンロック・センター・ビル。
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【スキル情報】
・注視/幻視→周囲
ビルの前に警官とブルーシート、立ち入り禁止の黄色いテープが
張り巡らされているのを見つける。
ジェランもしくはヴィレッドが同行している、
あるいは忍び歩きなどのスキルを用いれば、
警官達に気付かれずにビルの中へ入ることができる。
変装を用いて、警官や刑事に成り済ますのも手だろう。
ただし両NPCは、ビルの中まではついてこない。
・聞き耳→周囲
ビルにて数日前自殺があったことが分かる。
噂話をしている人たちに聞き込み調査をすることもできるが、
話術系スキルに失敗した場合詳しい情報の開示はない。
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【スキル情報/ガストンのオフィス】
・注視/幻視→周囲
ちょうど退席しているのか警官の姿は見当たらない。
窓辺にガストンのデスクを見つけることができる。
・注視/幻視→デスク
よく整頓された綺麗なデスクだ。変わったものは見当たらないが、
パソコンを機械語にて起動することができそうだと分かる。
・機械語→パソコン
パソコンを起動させ、彼のメールボックスを覗くと、
『下書き』の部分に不審なメールを見つける。
それは宛先も件名もなく、ただ添付ファイルに『kiyolfullrse』という名前の
見慣れぬ拡張子のファイルがある。
開けようとするとパスワードがかかっており、開くことはできない。
(※鍵開けを用いれば開くことはできるが、
ファイルを開いた探索者は必ず自殺を試みる。
自殺を試みた理由を他の探索者に知られぬよう、
秘話機能にて指示すること。)
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※二回目以降探索時の開示情報
両NPCどちらかの家で一夜を過ごすと、
翌朝のテレビニュースにてミランダ・ジョズウェルと
デニス・ウイングの自殺が報じられる。
その情報を得た後に探索すると以下の情報が開示される。
******
【スキル情報】
・注視/幻視→周囲
人だかりを追っていくと、ミランダ・ジョズウェルの
自殺現場を見つけることができる。
こちらは変装などが成功しない限り中へ入ることは難しいだろうが、
警官や刑事への聞き込みで、ミランダの携帯に
不審なファイルの添付されたメールがあったことが分かるだろう。
ファイルの名前まで聞いて確かめようとすると、刑事等に疑われ
彼らと追いかけっこをする羽目になる。
・聞き耳→周囲
ミランダについての噂話が聞こえてくる。
噂話をしているご近所さん達に詳しい話を聞く為には、
話術系スキルが必要となるだろう。
成功すれば、彼女が最近花屋に勤めている青年と知り合って、
彼が美人なので、大はしゃぎしていたことを教えてくれるだろう。
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▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
※初回探索時の開示情報。
イーストサイドにある。
スプレーによるストリートアートや
電球の切れた街灯が目立つ、やや治安の悪い地域。
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【スキル情報】
・注視/幻視→周囲
とある家の前に人だかりができているのを見つける。
その家の窓からは黒い煙が立ち上り、
付近には爪や髪の焼けたような、独特の異臭が漂っている。
扉は薄く開いており、中に入ることができる。
・聞き耳→周囲
黒い煙の上がっている家はどうやら
ジョスター・リンクという女性の住まいであるらしいことが分かる。
ジョスターについて詳しく聞くには話術系スキルが必要となる。
成功すると、彼女が宅配業者で、
よく花屋へ配達に行っていたことがわかる。
******
【スキル情報/ジョスターの家】
・注視/幻視→周囲
まだ警察などはきていない。異臭はキッチンから漂っている
・注視/幻視→キッチン
黒こげの女性の死体がある。傍には灯油とライターがあり、
彼女はどうやら焼身自殺を図ったようだと分かる。
・注視/幻視→リビング
テーブルの上に新聞が置いてある。クロスワードが完成されており、
出来上がった答えを見ると『kiyolfullrse』と書いてある。
その付近に、一枚のメモがあり、
彼女がその意味不明な字面を
なんとか解読しようとしていたことが分かるだろう。
(※これは「kill yourself」のアナグラムである。
分かってしまった探索者がいた場合、
秘話機能にて魔耐を振ってもらい、
魔適÷魔耐の数値を超えることができなければ
ロールにて自殺を試みるよう指示をすること。
仮に発見者が他の探索者全員に情報を共有してしまった場合
全員に振らせること。)
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※二回目以降探索時の開示情報
両NPCどちらかの家で一夜を過ごすと、
翌朝のテレビニュースにてミランダ・ジョズウェルと
デニス・ウイングの自殺が報じられる。
その情報を得た後に探索すると以下の情報が開示される。
******
【スキル情報】
・注視/幻視→周囲
人だかりを追っていくと、デニス・ウイングの
自殺現場に行き着くことができる。
こちらは変装などが成功しない限り中へ入ることは難しいだろうが、
警官や刑事への聞き込みで、デニスの所持していた文庫本に
不審なメモが挟まっていたことが分かるだろう。
その文庫本はデニスが図書室で借りたものであるらしく、
アナグラムを用いた暗号文となっており、
デニスはそれを解いた形跡があるという。
・聞き耳→周囲
デニスの噂話をしている人々に遭遇する。
話術系スキルを用いれば、
彼が探偵小説好きだったことを教えてくれるだろう。
また、彼がコックの見習いで、
早く料理を習いたいのに、
花屋へ花をとりにいかされるなど
雑用ばかり押し付けられていたことを愚痴っていたことも聞けそうだ。
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二日目、セントラルパーク駅へ向かうと、
ちょうど人気のない時間帯なのか、駅には探索者の他に2、3人の姿が見えるだけ。
これならゆっくり自殺現場を眺められそうだ。
******
【スキル情報】
注視→リナ・プラスターの自殺現場
何か彼女の死んだ場所にだけ、ノイズが走っているような違和感を覚える。
ただ、確証は得られない。
駅前で配っているようなティッシュペーパーが落ちているのを見つける。
そのティッシュペーパーに印刷されたURLには、やはり『kiyolfullrse』の文字が。
幻視→リナ・プラスターの自殺現場
注視情報に加えて、プログラムの損傷を見つける。
[side-A]
幻視→プログラムの損傷
「なあ、オレ、お前とこうやって“追いかけっこ”するのも案外、キライじゃなかったぜ
聞こえてるよ、お前の声は、でもオレの声は聞こえてる?
……どうしていつも、こうなるんだろう」
損傷し、むき出しになったソースの中に、こんな文言が紛れているのが分かる。
プログラムの損傷に隠れた文を読むと、突然背後に電話ボックスが現れる。
それは文章を読んだ人間の目にしか映っていないようだ。
中へはいると、電話はどこかへかける直前の状態で置かれている。
side-Aにはヒントとして、『I love you → Omit please?』と書かれたメモが貼ってあるが、
Aの側は聞かなくてもよい情報なので、GMからヒントを出す必要はない。
10円だけ入っており、「143」あるいは「143143143」とかけると、
留守番電話サービスへ繋がり、以下のメッセージが再生される。
『留守番電話伝言サービスです。以下のメッセージを再生します』
『……“ニック”? 聞こえているかな、
ぼく、君に会ってみたいんだ、ちょっとでいいから、お話しできないかなって』電子音。
『……“ニック”は、ぼくのこと、嫌いじゃない?
ぼくは、君の事、とっても好きだけど、……でも、』電子音。
『……ぼく、少し考えたんだ。君の役に立てる気がして』電子音。
『君なら、喜んでくれるよね? きっと、君の、ためになるよね?』電子音。
『……なあ、』
最後に登録されたメッセージは、探索者たちの知らない声だ。
『どうせ聞きゃしないんだろ。なあでもオレは、……まあ、いいや』
『……終わってくれたらいいのに』
『もう、全部、終わっちまえばいいのに』
『登録されたメッセージは以上です。おつかれさまでした』
そして、電話は切れる。
外へ出ると、電話ボックスも消えてしまう。
[side-D]
幻視→プログラムの損傷
「143、143、143
ねえ、君なら分かるでしょう? ぼくがなんて言いたいのか
ぼく、君に会ってみたいな。君はどんな顔をしてるの?
ぼく、間違えていないかな。君はこういうのが好きでしょう?」
損傷し、むき出しになったソースの中に、こんな文言が紛れているのが分かる。
プログラムの損傷に隠れた文を読むと、突然背後に電話ボックスが現れる。
それは文章を読んだ人間の目にしか映っていないようだ。
中へはいると、電話はどこかへかける直前の状態で置かれている。
10円だけ入っており、「143」あるいは「143143143」とかけると、
留守番電話サービスへ繋がり、以下のメッセージが再生される。
『留守番電話伝言サービスです。以下のメッセージを再生します』
『……“ニック”? 聞こえているかな、
ぼく、君に会ってみたいんだ、ちょっとでいいから、お話しできないかなって』電子音。
『……“ニック”は、ぼくのこと、嫌いじゃない?
ぼくは、君の事、とっても好きだけど、……でも、』電子音。
『……ぼく、少し考えたんだ。君の役に立てる気がして』電子音。
『君なら、喜んでくれるよね? きっと、君の、ためになるよね?』電子音。
『……なあ、』
最後に登録されたメッセージは、探索者たちも知っている声だ。
『どうせ聞きゃしないんだろ。なあでもオレは、……まあ、いいや』
『……終わってくれたらいいのに』
『もう、全部、終わっちまえばいいのに』
『登録されたメッセージは以上です。おつかれさまでした』
そして、電話は切れる。
外へ出ると、電話ボックスも消えてしまう。
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼▼
[side-A]
駅でラブレターを見つけたあと、
探索者がジェランの家に戻ると、
興奮した様子のジェランが「ニックに会える!」と飛びついてきて、
一行をどこかへと連れ出します。質問をしてもはっきりとした答えは返さず、ただ、
「ニックの居場所を見つけたんだ。やっと会える、やっと彼に会える」
「もうヒトリボッチじゃない、ずっと会ってみたかったんだ」
「ぼくの手紙、届いたかな? ちゃんと読んでくれたかな?」
などと一人まくしたてるだけで、はっきり返事をしてくれないでしょう。
[side-D]
駅でラブレターを見つけたあと、
探索者がヴィレッドの家に戻ると、
ヴィレッドはスマートフォンを片手に、その画面をぼんやり見つめている。
何かあったか、と問うと、
「……ジェランからメールだ」
「オレのこと、見つけたらしいな」
と笑って、そのまま家を出ます。
探索者は彼を引き止めることはできませんが、後を追うことはできます。
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探索者たちは廃墟と化した教会へたどり着く。
“天使”は、東の扉から。
“悪魔”は、西の扉から。
それぞれ現れ、ここで初めて、探索者たちは対面することになるだろう。
説得スキル、質問、話術など、
探索者たちの行動次第で真実は少しずつ明らかになっていく。
ヴィレッドは探索者たちに選択を委ねる。
ジェランを殺すか、生かすか。それとも他の方法をとるのか。
最後に探索者たちが何を選択するかによって、
辿る道筋も違ってくるだろう。
【開示される情報】
(※点線ごとに段階を設けてください。全てを開示する必要はありません)
・ウイルスを作ったのはジェランである
・ジェランは、長い時を共に過ごせる相手がヴィレッドしかいないことを知っており、
会ったこともないヴィレッドだけを心の支えにしていた。
・だがジェランは、ヴィレッドの行う『破壊』を、
自らが『修正』によって台無しにし続けることに耐えられなくなり、
彼にはできないとっておきの『破壊』、――世界の破壊を企てた。
・今回の一連の事件は、いわばジェランからヴィレッドの『プレゼント』である
・ヴィレッドは『破壊』を好む『アプリケーション』
だが、ジェランとの「追いかけっこ」に満足していた
・だが今回の事件の責任は、ジェランにはない、となぜかヴィレッドは言う。
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・ジェランの行動は更新プログラムによるもの
・『破壊』にバグが起こっても『修正』に変化がなければ、『世界』は安全である。
だが逆は非常に危険。
・そのため、『世界』はジェランに更新プログラムを仕込んだ。
・3年ごとにプログラムは発動し、ジェランは何度も同じ行動に走る。
・その際損傷が出た部分を
『Angel』の脆弱性と見なして書き換えることで、安全を保ってきた。
・何世紀も、何度も何度も、ヴィレッドはひとりぼっちでジェランを失い続けていた。
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・最初の百年、『Angel』と『Devil』は正常に作動し続けていた。
・しかし『Angel』に芽生えはじめた人格、「ジェラン」が、
『Devil』の邪魔をすることを拒否しはじめ、ついに彼は自殺を試みてしまう。
・『世界』は『Angel』の自殺を未然に防いだが、
このような事態に陥らないよう彼に更新プログラムを仕込んだ
・また、初めのジェランの自殺が、「感情」ゆえの行動であったことを考慮し、
『世界』はそのたびジェランの感情や記憶をリセットしている
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・ヴィレッドの腕時計は、最初のジェランが付けていたもの。
・失踪者の記事は、全てのジェランが死んだ日付のもの。彼なりの墓標だった
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*ジェランの殺害を拒み、現れた『世界』を倒す
→[True End]
『世界』が崩壊し、ジェランとヴィレッドも消えていく。
ヴィレッドはジェランと手を繋ぎながら、探索者に向かって笑顔で「 」と言う。
その言葉を聞き取れないまま、探索者たちの意識は薄れていく。
*ジェランを殺害する
*ジェランの殺害を拒み、『世界』と戦うが敗北する
→[Tragedy]
『世界』は探索者、そしてヴィレッドの目の前でジェランを殺す。
ヴィレッドが、消えていくジェランの亡骸に近付いて、彼の頭を撫でる。
そのどこか悲しげな横顔を見ながら、探索者たちは意識を失う。
*ヴィレッドを殺害する
→[Tragedy-2]
ヴィレッドの亡骸に縋り付いて泣くジェランの元へ『世界』が現れ、
彼女は淡々とジェランを殺害する。
彼女は探索者たちに
「おつかれさまでした。あなた方はこの『世界』には必要ありません、お帰りください」
と告げ、探索者たちは自らの体が透けていくのを感じる。
もし探索者たちが、この事件の真相を知らなかった場合、
『世界』を去る途中で、事の真相を知る羽目になるだろう。
*用意していないエンドです。探索者たちが諦めを拒み、新たな未知を選択した場合、
GM判断でここへ行き着いてください。不可能な場合は拒絶して構いません。
ログ等から判断し、シナリオ制作者がいた場合は聞くことも可能です。
→[Happy End]
どこへ行くのか分からない。どうなるのかもわからない。
希望を持つだけ持って、結局、裏切られるのかもしれない。でも――
蝋燭の無い廃墟、祈る人の無い教会に、ぱっと眩しく光が満ちる。
光の中心は見えなくなってしまう。けれども目を射ることはない、どこか柔らかな光。
あなた達はそこで気付くだろう。その光に溶けるように、自らの体が透けている。
意識が薄れていく。帰るのだ、と直感できる。
二人の行く末は分からない。見届けることはできないけれど。
けど、きっと。
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普段は花屋の店員。実は『Angel』を発動するデバイスである。
『ヘッドケース』を削除し、『世界』の崩壊を試みた張本人。
彼は長い長い時をヴィレッドと過ごすに連れて、
ヴィレッドの引き起こす「破壊」を、その都度修復し、
なかったことにしてしまう自らの営みに絶望、
彼の最も望んでいることは「真の破壊」であると思い込み、暴走してしまう。
だがその暴走も、実は『Angel』内にあらかじめ仕込まれていた
更新プログラムの為せる業であり、
今のジェランも既に何代目かのジェランである。
実はヴィレッドに会ったことはなく、ある代のジェランが
悪魔の別名は『Old NIck』であると知り、以来密かに「ニック」と呼ぶようになった。
今回の暴走自体、ヴィレッドに会ってみたいが故にしてしまったことでもある。
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金髪碧眼の青年。幻視、あるいは顕現時には緑目に見える。
真っ直ぐな癖のない髪。
やや垂れ目がちの、気の弱そうなおっとりした青年。
「なの?」「なのかな」「なんだろうね」など、
自信なさげな柔らかい口調で話すが、
ヴィレッドの前では子供のようにはしゃいでみせる。
彼に対して抱いている気持ちは親愛や友愛の類いで、
長年会わずに後を追ってきた為、
理想が膨らんでしまっている節も有る。
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・ステータス
HP:100
攻撃:30
魔適:50
耐久:物理無効
魔耐:20
敏捷:30
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・装着スキル(sp250)
詠唱省略0
攻撃_素手0
攻撃_武器10
防御_武器50
回避50
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・固有スキル
《I am an 'Application'》
彼はこのダンジョン内において、自在に時空干渉を行える。
また、戦闘中においては、彼の用いる魔法スキルにはプラス補正がつく。
固定値プラス、詠唱省略、ダイス追加、etc。
具体的な効果はGMが自由に決めてよい。
《I am an 'Angel'》
彼に物理攻撃は一切通用しない。
また、このダンジョン内において、彼に状態異常は付与されない。
《Angel's bell》
光もしくは水属性の魔法属性を持つ。好きな方を選択してよい。
1d2+1個の鐘が出現。鐘は一度出現すると、
それぞれ30以上のダメージを受けない限り消滅しない。
出現後、鐘はジェランの行動とは無関係に効果を発揮する。
魔適/2の魔法攻撃。鐘一つにつき二人まで攻撃できる。
鳴り響く音色がそのまま対象を蝕み。
1d100<=50の成功で以下のダイスによる状態異常付与。
状態異常は1d3ターン後発動される。
choice[毒,毒,毒,睡眠,混乱,石化]
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普段はバンドのベーシスト。実は『Devil』を発動するデバイスである。
彼はジェランと追いかけっこをする日々に満足しており、
「破壊」を司っていながら、その実現状の安寧を望んでいるのだが、
毎度ジェランに仕込まれた更新プログラムの起動によって、
唯一の遊び相手を何度も失ってしまっている。
ヴィレッドには自殺プログラムが組み込まれていない為、
どんなに寂しくても後を追って消滅することはできない。
そのため自分たちを作り出した『世界』に対しては、
少々恨みの念が有るようだ。
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黒髪黒目の青年。幻視、あるいは顕現時には赤目に見える。
癖っ毛なのを気にしていて、事あるごとにハネをいじっている。
つり目気味、愉快げな表情が多く、
「じゃねェ?」「だナ」「かヨ」など、
常に相手をからかうような独特の語尾を持つ口調。
基本何をされてもへらへら笑って面白がっているが、
愛用のベースに触れるとちょっと怒る。
注視/幻視時は腕の時計について述べること。
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・ステータス
HP:100
攻撃:50
魔適:30
耐久:20
魔耐:魔法無効
敏捷:30
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・装着スキル(sp290)
追撃0
攻撃_素手0
攻撃_武器10
受け流し_武器100
拒絶80
精神分析50
回避50
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・固有スキル
《I am an 'Application'》
彼はこのダンジョン内において、自在に時空干渉を行える。
よって、ありとあらゆる魔法スキルの使用を可とする。
また、戦闘中においては、彼の用いる魔法スキルにはプラス補正がつく。
固定値プラス、詠唱省略、ダイス追加、etc。
具体的な効果はGMが自由に決めてよい。
《I am a 'Devil'》
彼に魔法スキルは一切通用しない。
また、このダンジョン内において、彼に状態異常は付与されない。
《Devil's gate》
闇もしくは火属性の魔法攻撃。好きな方を選択してよい。
地面に巨大な扉が現れ、2d3本の燃え盛る腕が生えてくる。
その手はそれぞれがヴィレッドの攻撃/2(端数切り上げ)の固定値を持ち、
「保護壁」「結界」の干渉を受けない。
このスキルの対象者は腕一本一本に対して反応行動を取らねばならず、
また行動に失敗した時点で残りの腕全てを魔耐受けしなければならない。
その際、防具の使用は「下半身を覆っているもの」のみ可とし、
手に持つ武器による「防御_武器」の使用は不可とする。
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【所持品】
・銀に白い文字盤の時計:一目で質のいいものだと分かる。
彼の趣味ではなさそうな上に、針が止まってしまっている。
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コードの集合体、プログラム“それ自体”。
『世界』そのものがデバイスを得て出現した姿。
彼女自身に意思はなく、定められたプログラム通りに事を進めるだけである。
後ろを追っかけている白猫がいるが、
彼女に白猫のことを尋ねても、「知らない」とだけ答える。
ジェランが更新プログラムの影響で暴走するたび、
今のジェランを破壊し、新しい『Angel』に更新している。
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白髪碧眼、肌も病的に白く、一糸まとわぬ姿で現れる。
女性に近い見目をしているが性器はない。
機械的な敬語で話し、常に無表情を貫く。
説得や甘言は功を奏さない。彼女に意思はないからだ。
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・ステータス
HP:100
攻撃:50
魔適:50
耐久:物理無効
魔耐:50
敏捷:50
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・装着スキル(sp340)
追撃0
攻撃_素手0
攻撃_武器10
回避50
拒絶80
火炎弾100
月光蛾100
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・固有スキル
《I know U》
ランダムに選ばれた探索者一人の脳内にアクセス、「洗脳」する。
誰が対象に選ばれたのかは選ばれた本人とコートニーにしか分からない。
対象は「直感回避」、「拒絶」で対応可能。また「拒絶」に類する特殊スキルも可とする。
「直感回避」に失敗した場合、彼女の魔適と魔耐で対抗することとなる。
その後毎ラウンド開始時に魔耐を振り、
彼女の数値を上回ることができれば「洗脳」状態は解除される。
《I ask U》
ランダムに選ばれた探索者の次の行動を“確定”させる。
「直感回避」「見切り」「拒絶」あるいは「魔耐」で数値を上回れば避けられる。
次の行動は以下のダイスで決める。
choice[攻撃,待機,反応行動,耐久]
《I connect U》
ランダムに選ばれた探索者一人の脳に通信し、記憶を引き摺りだす。
「拒絶」があれば回避することができる。
選ばれた対象は1d100<=50を振り、失敗すれば「混乱」状態に陥る。
記憶の種類は以下のダイスで決まる。
choice[苦痛,屈辱,恐怖,嫌悪,絶望]
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PL報酬:ステ5pt+sp100
イベント報酬:コートニーの《I connect U》により引き摺りだされた記憶
▽希少報酬
[All Clear]:[True End]時(※取得済)
1回のみ使用可能。以下の効果の中から一つ選べる。
・一人の探索者の記憶を全消去できる。
・一つのセッションで関わった人物の記憶の中から自分に関する記憶のみ全消去する。
・自身のみ全てを知った状態で1シナリオだけやり直すことができる。
[Devil's Bass]:ヴィレッドからの好感度が高い状態で、
シナリオ終了時1d100<=10を振り成功したら入手可能。
なお、このダイスには如何なる補正も反映されない。
彼の愛用のベース。深い赤でラメが入っている。
この楽器を装備した状態で「技術_アイドル」を振り成功すると、
1d5+5匹の『レッドバット』を召還できる。『レッドバット』のステータスは以下の通り。
HP10/攻撃20/魔適20/耐久15/魔耐15/敏捷:使用者と同時に行動
『レッドバット』は身代わりにもなるし、一度に最大3匹まで攻撃に参加もする。
要は使い魔のようなもので、
高いところにあるものを持ってきたり、家事の手伝いもしてくれそうだ。
[Angel's Flower]:ジェランからの好感度が高い状態で、
シナリオ終了時1d100<=10を振り成功したら入手可能。
なお、このダイスには如何なる補正も反映されない。
花の縁が金色に輝く白百合。
そのままだと、回復系のスキルを扱う際、回復固定値+10できる。
また光属性の詠唱に限り3回まで詠唱省略できる。
だがこの花は合成素材にもなる。使用時は特別扱いしてもらえるだろう。
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