本仮屋 ブルックリン
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◆陣営 : Justice
◆名前 : 本仮屋 ブルックリン (もとかりや -)
◆性別 : 女
◆年齢 : 18
◆身長 : 156cm
◆体重 : 48kg
◆血液型 : B
◆ステータス
【HP/3(+19)、攻撃/6(+10)、魔適/9(+41)、耐久/7(+8)、魔耐/2(+18)、敏捷/7(+3)】
◆装着スキル / SP : 300(+600)
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個人ページ
ストレートの黒髪は短く、
黒縁眼鏡の奥にある、夏の青空のようなアジュールブルーの瞳は
いたずらっぽい光を宿すことが多い。
男か女か判別がつき辛いほどに特徴の薄い顔立ちと、その立ち振る舞いや言葉遣いから、
初見では男性に間違われることが多いようだ。
一人称は「俺」「僕」「私」
気分や状況でくるくると変えている。
友達贔屓で困っている子は世話したい、どちらかと言えば、親切な部類の人間。
趣味は読書と、仲の良い人をからかうこと、かわいい子の頼みを聞いてあげること、
友達を助けるために手を伸ばすこと。
ただふざけてるだけかと思えば何かを考えていたり、
真面目な顔をしていると思ったら真剣にふざけていただけだったり。
皆と楽しくありたい、ちょっとずるい人。
元の世界で自分が歩んだ道のりを、
決意を、友達と交わした指切りを、
そしてそれを達成したことを思い出したことにより、
「んぁーこれそろそろ帰らなきゃいけないのかなー」と思いつつも、
まだ楽しいこの時間を享受していたいお年頃。
「へいへいどーもー俺は本仮屋ブルックリンでっす。よーろしくー!」
「んじゃま、任せとけよ」
「ひゅー、かっくいーねぇ」
◆返還記憶-----
『かたより文庫』という名前の図書館。
その風景を思い出し、どこか見知った感覚を覚えたが
その図書館が自身とどういった関係があったかは思い出せていない。
とても小さい頃は男の子の格好をしていた。
自分の性別は女なのに、一体どういう理由でそんなことをしていたのか。
そこまでは思い出すことが出来なかった。
真っ暗な物置のなか、陶器の割れる音を聞いた。
今の地震で落ちてきたのだ。気がついたときには焼けるような痛みが頬に広がっていた。
どうやら飛んできた破片で切ったらしい。
痛い、怖い、やだ、やだ。怖くて怖くて仕方がなかった。
その後なんとか物置から脱出したら、
粉々になっている茶器を見た皆が「わざと割ったんだろう」と責めてきた。
母は恐い顔で私をぶった。
どうしてあの時物置にいたのかはわからないが、
あの陶器の割れる音は、今も耳の奥で響いている。
小学校に上がったばかりの頃、
お昼休みになると図書館に行っていたことを思い出します。
これまで読んできた、読まされてきた現実の話と違って、
フィクションの世界は面白くて面白くて。
騎士の大冒険。恋人たちの甘い語らい。
世界を救った少女。友達を欲しがった少年。
大切な人の笑顔のために奔走する主人公。
その全てが眩しくて、本当に、面白くて。
隣席の少年との間に芽生えた友情を除けば、それだけが彼女にとっての楽しみでした。
切りのいいところまで読み終えたところで、
ふとカウンターの時計を見ると12時を回っていた。
おっと、時間だ。僕はぱたんと本を閉じた。
幼馴染のあいつの家に行かなきゃ。
彼の母親に頼まれているのだ。家庭教師をしてくれって。
今日は、ああ、そうそう数学の日。
ドリルは引き出しにあったはず。
僕はそれまで寝転んでいたクッションから起き上がり、一人きりの図書館で伸びをする。
それから手にしているずっしりとした重さの本を棚に戻そうとして、そして。
こわい目をしたおばさまは、ほねがおれるんじゃないかと思うぐらい
とってもつよくぼくの手をつかんだ。
いたみに声をもらしていると、
ぐいっともち上げられ、つくえの上にたたきつけられる。
しょうげきに思わず、息がつまる。
そうしている間にもおばさまの手はうごいている。
母さんがやってきて、おばさまを止めようとする。
かくしごとがばれそうになってあせる子どもみたいな、あせったひょうじょう。
「ふざけんじゃないわ」
「なんの意味があるっていうの」
「やめなさいって言ってるじゃない!!」
母の口からつぎつぎと、きたない言葉がおばさまに向かってほとばしる。
ぜんぶがぜんぶ、どこかとおくの出来事のようで。
びっくりしすぎて、ぼくはうごけない。
やがておばさまはにんまりと笑みをうかべた。
ああ、なんだかすごくいやな顔。
「ほら見なさい! やっぱり女じゃない!!」
・・・・・・え?
通っていた大学の敷地内に、教会があったこと。
そこのステンドグラスがとても綺麗だったこと。
重厚なパイプオルガンがちょっと物珍しかったことを思い出します。
・・・あれ。
自分は18歳のはずなのに、どうして大学に通って「いた」んだろう。
焼かれたような痛みが瞬時に左の頬を侵す。
視線を向ければ、母の白い手が
ーーー私を叩いた白い手が、わなわなと震えているのが目に入る。
「アンタは、アンタはアンタはアンタはアンタはアンタは!!」
右の頬にも痛みが叩き込まれる。
勢いに思わず床に倒れこんだ。
しかし衝撃は降ってくる。今度は腹に、わき腹に、手に、足に、次々と。
「ほんっとに、ほんっとにほんっとにほんっとう!
どこまで!! アンタは!! 私を裏切れば気がすむの!!」
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、
おかあさんごめんなさい、もうやりません、やりません。
ごめんなさい。わらない、もうなにもわらないから。おとなしくするから。
「アンタなんかいなければ!」
いなければ
「そもそも期待なんてしなかったのに!! ほんっとう価値がないんだから!」
祖母が亡くなったと知らせの電話をくれたのは兄さんだった。
祖母。「おばあちゃん」という呼び方が酷く似合わない、いや、似合わな「かった」人。
たった一度だけ、彼女と話をしたことがある。
あれは、本当に偶然の出来事だった。
僕は彼女が自分の祖母だとは知らなかったし、
彼女もまた、僕が自分の孫だったとしらなかっただろう。
今思えば、彼女は___。
葬式には来るのかと兄さんは聞いた。
墓には行くよ、と僕は答えた。
跡取りになるための最低条件は「男であること」らしい。
だから僕は、清く正しく礼儀正しい、
紳士的という言葉が似合うような、母が誇れる「男の子」に育った。
自らの性別を偽るなんて、やってはいけないことらしい。
だから私は、髪を伸ばし内股で歩く、貞淑な「女の子」であることを強いられた。
あの日全部がバレたあと、「僕」は「私」にならなきゃならなくて、
ズボンがスカートに変わって、
紳士なんてとんでもない、生意気だ、なんて気持ち悪い、
女のくせに、女なんだから淑女になりなさいと、
どうして、だって僕は言われたことを、教わったことをちゃんとやっていただけなのに。
僕はどっちでいればいいんだ。
わからなくなっていたことを、思い出します。
「約束よ、ブック」
僕と小指を絡ませたまま、真っ直ぐな青い目をした金髪の女性は言う。
その後ろにいるのは、優しそうな黒髪の男。浅黒い肌をした大柄な女の人に、快活そうな顔の茶髪の青年。
彼らは、そう、僕の友達。
大切な僕の協力者。
「絶対、あなたの図書館を建てて。あなたの城を、私たちの力で建てるの」
「・・・ああ、約束するよ、ケイト」
僕は、必ず。
本を読んで、正しい知識を得て、世界を知った。
おかしさがおかしいことに気がつけた。
だから私は、母にもこのことを知ってもらおうと思って。
母にも気づいてほしくて、だって、気づいてくれたら
そしたらきっと、あの人は昔みたいにぼくを撫でてくれるかもしれないじゃない!
「お母さん!」
だから私は、思いを主張をなにもかもを彼女にぶつけてみたら、そしたら。
パンッと乾いた音がする。頬に痺れるような痛み。もう何度も経験した。
母が私に叫ぶ。怒りを込めて喚き散らす。正しさなんて関係ないのだと。
彼女が欲しているのは。
ーーーああ、なんだ。なるほど。
私はここで悟りました。母の目を見て悟りました。
彼女が欲しいものは。僕は、私は、きっと。
その現実は、すとんと私の中に落ちてきました。
この先母から愛されることを諦めたことを思い出します。
幼馴染のこいつは、聞こえてきた曲に合わせて無意識に歌詞を口ずさむのが癖だった。
また歌ってらと思いつつ、俺はその隣で、
タイトルテロップの映し出されたテレビ画面を見ている。
ゲーム機のボタンを押す指は止めないまま歌うなんて、器用なやつだ。
いつもは思わず笑っちゃうぐらい不器用な癖に。
ぼくのゆめは、やさしくて、
かしこくて、かっこいいおとなになって、
おかあさんによろこんでもらうことです。
「わかった」
苦々しく吐き出されたその言葉を、どれだけ待ったことだろう。
どれだけ望んだことだろう。
どれだけ欲していたことだろう。
胸に湧き上がる喜びと、歓びと、充足感と、
嗚呼、これらを、なんと形容すればいい?
込み上げてくるこれらを、僕はなんと呼べばいい?
憎らしいと言わんばかりに僕を睨みつける彼らを見て、僕は笑った。
「こーしょー成立ってね」
自らが掴み取った結果を思い出します。
今までの努力が報われたということを、
手に入れたかったものを手に入れたということを、
これらを決して逃さぬようにと言わんばかりに、固く手を握りしめたということを。
幼い頃、母に連れられ観劇したときのことを思い出します。
舞台上、くるくると踊る役者たち。
豪華な衣装を身にまとった彼らが、あまりにも綺麗だったものだから、
いっそ操り人形のように見えたのが、酷く印象的でした。
「本仮屋」というのは、母の姓だ。
彼女は僕の父親にあたる人の、所謂愛人の立ち位置にいて、
そしてその愛人は、母一人だけではなかった。
彼女は、とても、彼を愛しているのだろう。
好きなのだろう。
愛して欲しいのだろう。
見て欲しいのだろう。
………ずっと、ずっと、きっと、
彼女は、顔すら向けやしない彼の背中に縋っているのだ。
だって僕は、彼女が彼のことを語るときの横顔を、
幼心に、とても美しいと、思ったのだから。
ごめんなさい、ごめんなさい。
ごめんなさい、ちゃんとできなくてごめんなさい、ごめんなさい。
次からはちゃんとやるから、だから、怒らないで、おかあさん。
ぼく、ちゃんと、やるから、また褒めて。
糸を伸ばした瞬間、
(怖い悪嫌いあなた悪なん愉快だ悪ていな最低ければ大嫌い殺し悪てやるお前が馬鹿なだ悪けだ苦し嫌いやめい楽し悪いてどきど悪きしちなずっと面白ん悪ていゃ好きうね悪私だ憎らし邪魔いけを見て愛してアンタさえい悪なければ悪る僕だって悪にくい妬ま悪しい)
「ぁ”っ、」
弾くように手を離し は彼から後ずさった。
なんだあれはなんだあれはなんだあれはなんだあれなんだ嗚呼これがこれこそが、
ぶわり、激しいものが内から溢れ出る。
嗚呼、嗚呼、嗚呼、嗚呼、嗚呼、嗚呼、嗚呼!
これが嫌悪感というものか!!
気づけば笑いだしていた を、彼は変わらず柔らかく見つめていた。
「ふ、は、ははは!! ああ、君、お前、ははっ!! 嗚呼、本当に、
お前は最高の友達だ!!」
歓喜が興奮がおさまるわけがない!
こうしている間にも、この身からどんどん他の" "が消えていく。
" "が で完成されていく。
が一つになっていく。
「っふ、はは! 嗚呼、作ってよかった!
本当に降りてよかった!」
目尻に沸く水ーーーこれが涙というものかーーーを拭い、
とうとうすっかり だけになってしまった は、彼に笑った。
「まったく最高だよこの世って奴は!!」
とおいむかしのことを、おもいだしました。
じぶんがなにをつくったのか、
じぶんがどうしておりたのか、
とおいとおいむかしにあったこと、ぜんぶおもいだしました。
「ね、ね、きみ!」
童話に出てくる王子様のようなベビーフェイスは輝く笑みに溢れていた。
「このまま正義の味方になろうよ、ね、いいでしょ?」
柔らかそうな金糸の髪が、ふわり、揺れる。
こちらに向けられている深い瑠璃色の瞳があまりにきらきらと煌めくものだから、
思わずこの場に似つかわしくない感想を抱いた。ーーー凄く、綺麗だ。
「そうしたほうがきっともっとずっと面白くなれるよ!」
「え〜やだぁ。俺友達ぐらいしか助ける気ないもーん。そんな正義の味方とかやでしょ」
俺はケラケラ笑う。
「てかなぁにそれ、罰でも欲しいの? それとも敵対者が欲しいの?」
「ぁはっ、知りたい?」
じゃあねじゃあね、と、もったいぶるような口調で言った後、彼はこう言った。
「教えてあげない」
その笑顔は、子どもみたいな無邪気さが溶けこんでいるくせに、どこか酷く艶めいていて。
「だって僕は、悪い子だからね」
自身のはとこである、鷺ノ宮櫂のことを思い出します。
それは魔法のようだった
これまで知らなかったことも、知っていると思っていたことも、
みんなみんな、全てが真新しくて!
世界が変わったようだった。
息をのむほどに華やいでいた。
ページをめくるたび、新しい何かが私の目の前に踊り始めて、
きらきらと綺麗に光ってて。
ねぇ、お母さん、わたし、
君の"衝動"とはなにか。
──安全を欲する心、自分の居場所と矜持と核を守ること
それは君の呪文の性質、君が操る事象の姿。
映し出されたのは、荘厳な城とそれを守る兵士たち、
蓄えられた書物、"知恵の籠城"……。
君の"理性"とはなにか。
──それは人の輪。他人の心。生き物として持った性。
それは君の持つべき杖、君を律する友の姿。
手に取ったのは、いくつもの輪が連なった知恵の輪を模る杖。
絡み合う人の心も、分解すればありのままの"0"へ。
君の"伝えたい事"とはなにか。
──"ここにいる"ということ。「俺」「私」「僕」が、すべて。
それは君の持ち歩く呪文。君が世界へ答える解。
"ここへ示せ、ここへ至れ。全てはワ(輪/和)となり、その理へ還る。0の地点で、君を待つ"
ありのままの姿で、真実を見つめる目と知識を持って、君はそう唱えた。
君の"最も恐れるもの"とはなにか。
──死ぬこと。囚われて、止まること。
それは君が、自覚すべきこと。強大な力を操るものとして、知るべきこと。
君の契約相手として選ばれた魔女は、
"過ぎたことを憂い、過去を見つめ続ける" 呪いを持つ、「憂鬱の魔女」。
名目上、君は彼女の僕となる。けれど忘れないで。
いつでも君は、それに立ち向かうことができる経験と知恵を携えているということ。
0の地点から、物事の本質を識り、理解する……
"識別の魔術師"の名を、君に。
すべての知恵に忠実でありなさい。その時こそ、君は魔術師と呼ばれるのだから。
日付は誕生日当日。開催場所は貸し切った近所のレストランで。
当日は全員プレゼントを持ってくること。
もちろん、祝われる当人のジョシュには絶対に秘密。
「いい? くれぐれもバレないようにね」
「おっけーおっけー」
勿論だと俺は笑う。こういうのはサプライズじゃなくっちゃね!