月明かりに照らされて

蜜柑と棗が戻った後、私は湖に制服のまま入った



浮かんだり沈んだり…
そんな事を数回繰り返してから岸に上がった。



制服を乾かさないまま翼達の所に戻った…





「ベタベタ触るなバカッ」





戻って早々ハプニング…
ルカが蜜柑に抱きついていた

翼はルカに突き飛ばされた衝撃で頭を打ったのか血が出ている。



蜜柑はルカに抱きつかれているせかなんだか顔が赤い。





『翼…大丈夫?』



翼「あーー…大丈夫で…って実奈先輩なんでビショ濡れなんですか!?」



『あーーっ足滑らせて湖に落ちたのよ…』



翼「え…」





私が翼と話している間に棗が蜜柑からルカを離していた。










蜜「ル、ルカぴょん可愛いねぇ…」



翼「おーーー」



『棗は居心地悪そうね…』





そう言いながら制服を脱ぐ。
ジャケットは焚火の所に置いておいたから濡れてない…





『うわーー…下着まで濡れてら…』



蜜「実奈先輩なんで服脱いでるん?」



『湖に落ちて服が濡れたのよ』



翼「ちょ!先輩なんで下着姿なんすか!!?」



『…スカート履いてるじゃない』



翼「そーゆう問題じゃないッす!!」



『はいはい…蜜柑はそろそろ寝な?』



蜜「うん…実奈先輩と翼先輩は寝ーへんの?」



翼「俺は目が冴えたからいいの」





翼の頬が若干腫れている。
多分、棗にでも殴られたんだろう…





蜜柑がうとうとし始めた…





蜜「まだ寝ーへんの?」



翼「いーから寝ろって誰かが起きて見張んなきゃなんねーだろ」



蜜「でも…」



翼「はよ寝ろ」



『翼も寝たら?』



翼「大丈夫っすよ」



『……まぁ、いいや』





ボーーっと焚火を見つめる。



明日、柚香先輩に会わなくちゃいけない
会って”約束”を果たしてもらわなくちゃ。





棗「ゴホ ゴホ…」



翼「…棗?」



『棗!!?』



翼「おいどうしたんだよ!なつ…」



棗「ゴホ ゴホ ゴホ…ン ゴホ ゴホゴ…ゴホン ゴフ…」





棗が吐血した。





翼「お…」



棗「騒ぐな……ルカが起きる」





私は棗の背中を擦りながら癒しのアリスを使う。
薬持ってきてないのかな…?





翼「何言ってお前血…っ」



棗「………大した事ない、騒ぐなこんなのすぐ治まる…」



翼「大した事ないって…」



『………』





翼は何かを思い出したように棗に訪ねた。

頼むからあまり棗を苛立たせないでちょうだいよ…?





翼「お前その血いつからだよ…いつからこんな」





棗は翼の胸倉をつかんだ。





棗「………ルカに言うなルカに…あいつらに………あいつらに言ったら殺す」



翼「お、お前なあ…自分のこの状況分かってんのか!?こんなの知っちまった以上お前をこの先連れてけるワケねーだろ」



棗「…“いつから”って言ったな」



翼「え」



棗「もうすぐ1年だ、1年この状況で学園の裏仕事をしてきた…俺をお前らヘボと一緒にすんな…今みた事は忘れろでないといつでもお前を背後から襲う」



『…つーかさ』





2人は何だと言わんばかりの表情で見てきた。





『棗、あんた薬持って来てないの?』



棗「……ない」



『…確か棗と私の担当医一緒よね?』



「「は?」」





え?なんで翼も棗も驚いてんの?
あれ?翼はてっきり要にでも話し聞いてると思ったんだけどな…





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