守る者
蛍ちゃんの手術が終わって昴の後に続いて出れば蜜柑達がいた。
医「患者は今の所麻酔で眠っています1〜2分程の面会ならよろしいでしょう」
『……』
医「学年担任、担任、能力別組担任の先生方ですか…少し…お話が」
私は昴達と一緒に蛍ちゃんの元へ行く
途中昴が蛍ちゃんの容態についてみんなに説明していた。
私は蛍ちゃんにアリスを使う。
蜜柑達はずっと哀しそうな…辛そうな顔をしている
重い空気の中蛍ちゃんの手がピクリと動いた
委「蛍ちゃん」
蜜「蛍…ッ」
蛍「………とうさ…………おかあさ…………」
そう言った蛍ちゃん…
ギュウッと胸が締め付けられた。
昴「……もう時間だ行きなさいさっきも言った通りウイルスの特効薬でも見つからない限り」この状況は変わらない」
蜜「でも……ッ」
昴「ここに君たちがいることでどうなる訳でもない…君も事件や尋問続きで疲れている…行きなさい」
蜜柑達が外の窓越しからこちらを見ている…
『…もう少しましな言い方あったんじゃないの?』
昴「…良いのか?」
『……なにが?』
昴「アリス…バレ『バレるの覚悟で蜜柑と蛍ちゃんの所に行ったの…』そうか」
『まぁ…結局守れなかったけどね…』
昴「…休め…後は僕が…」
『うん…何か集まりあるみたいだし…行くよ』
部屋の外に出たら殿内と野田先生がいた
殿内は蜜柑を抱っこしていた…
すごく妙な…
そう思ったら殿内が私に気づいた
殿「朝月も大丈夫か?」
その言葉で皆がこっちを向いた…
『私は平気よ…結局何もできなかったけどね』
殿「あーーー…」
野「あ、そうでした日向くに朝月さん、本部にて危険能力系参加の緊急会議があるとの事で君達にただちに本部に向かうようことづかりました」
『(今後に備えて危力のZ征伐部隊出動要請の会議ってところか)…分かりました』
流「棗」
棗「……行かなけりゃどうせヤツがここまで連れに来るって算段だろ」
野「…では殿内くん僕は二人を本部まで送り届けますので」
殿「あーー分かりました」
棗はグリグリと殿内の足を踏んで本部に向かって行った。
私は野田先生と一緒に棗の後を追った
殿「朝月…」
『………何?』
殿内に呼び止められたせいか分からないが棗がこっちを見た
(他も見てるが気にしない。)
殿「…大丈夫なのか?あんなにアリス使って」
…普通ここでいうかなぁ?
棗なんて目見開いてるし野田先生も冷や汗?かいてるし…
蜜柑と流架くんなんて「え?」とか言って固まっちゃたよ…
『……あんた普通ここで聞く?』
殿「ここの方がいいかと思ったんだよ」
『あっそ……心配しなくても大丈夫よ』
殿「そうか…」
『ケホッ…野田先生、先…に行ってもらってゴホ…良いです…ゲホッか?』
ヤバイ…
ヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイヤバイ
棗は感づいたのか近寄って来た…
だから私は野田先生の言葉も聞かないでテレポートした。
『ゴホっ…げほッゲホ…』
北の森にテレポートしてすぐに吐血した…
あーーー…。
着々と…私の体を蝕んでいく。
そんな感覚がしてならない…
『まだ…死ぬ分けにはいかない』
私の大切な人を…
守れていないのだから。
大丈夫…
私はまだ逝けない、
逝くのならこの最悪な事態が好転したとき。
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[モドル]