救出

二人を逃がした後は…
とりあえず部下が厄介だな…





『棗…』



棗「…何だ?」



『今から見ること…黙っててね…』



棗「…実奈?」





私は棗にだけ何も聞こえないように音を切断した
そして玲生達に向けて。





動くな。





玲生と同じアリス…
言った通り玲生達は動かなくなった…否、動けなくなった。





玲「実奈…何をしたっ!」




棗の音を元に戻した。
ついでに癒しのアリスも使う…




『玲生先輩…私、本当は'風のアリス'じゃないんだ』



玲「なっ!!」



『'全能のアリス'って知ってる?』



玲「最強のアリス…だろ?過去1人しかいない…」



『そ、んでその'全能のアリス'を持ってるのは私の母と私だったり』



玲「うそ…だろ?」



『本当ー!!学園にバレたら色々めんどうだからねぇ…隠してんのよ』



玲「…」





飄々と語る実奈を差し置いて棗は何が何だか分からないと言う顔をしていた…



玲生は実奈本来の性格を知ってるせいか何故か冷や汗を出している。





『あ!玲生先輩覚えてる??』



玲「何を?」



『私のアリスの形』



玲「確か…3番目だろ?」



『フフ…残念、本当は4番目の寿命を縮めるタイプでしたっ』





棗をチラリと見てみたら驚いた顔をしていた
それもそうか…ずっと黙ってたし



玲生は目が点だ…
うん、面白い。





玲「…」



『さて…では本題に入りましょうかね』



棗「……実奈」



『…何?』





本題に入ろうとしたら棗が声をかけてきた…
邪魔しないでよ…





棗「ダイナマイトに火をつける」



『……………は?』





何を言った?
ダイナマイトニヒヲツケル?





『ダメに決まってんでしょ!?』





私の声を無視して棗はダイナマイトに火をつけようとした。



私の体は思考とは裏腹に棗に向かって走り出した…



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