潜入

皆が居る所に近づくにつれ柚香先輩との会話が無くなっていく。



蜜柑は無事か…
と、思ったが柚香先輩の子だ…
どうにかして牢屋から逃げたに違いない。

そう思った





柚「実奈…先生のお墓の場所分かる?」



『…柚香先輩がテレポートした後を追う事は出来ますよ…』



柚「なら…脱出する時に…ね」



『OKー!』





柚香先輩に約束を果たして貰わないと
私、死んじゃうからねぇ…それまでは何とか堪えなくちゃ…





御「志貴君、どの程度の力かまずは小手調べといきましょうか」



『ヤな奴…』





私はそのまま柚香先輩に連れられて御原?とか言う変人の所に行かされた。





翼「実奈先輩!!」



棗「実奈…」



流「先輩…」





3人が私を見ているが私はジッと変人(御原)を見つめた
志貴さんが棗にアリスを使っていた。





『先輩…コレそろそろ切って良い?』



柚「…え?」





柚香先輩に縛られていたロープをアリスで切って棗達の方に向かった
それと同時に蜜柑も現れた。





翼「蜜柑…っ」



流「佐倉っ」



蜜「先輩、棗、ルカぴょん」



翼「こっちくんな蜜柑!」





蜜柑は走って棗達の方にかけて行っている。
けど蜜柑の後ろに男がテレポートした




「『みかんッ』」





私の声と棗の声が重なった。



棗は蜜柑を助けに行った



棗が炎で男を遠ざけた
私は風を使って炎の威力を高める。




“ごめん”





心の中で棗に謝った。
今日は少し棗に無理をさせる…
そんな気がしたからだ





蜜「な…棗…」





バコッ






「死にて―のかバカやろう!!状況みて動け!いなくなるのは蟻地獄一回でこりねーのかてめーは」





『…私は私で集中しないとな』





ドッ





「棗っ」



『っ!』





私は棗の元に走った





『棗っ』



翼「大丈夫か2人共」



流「棗ッ血が…」



棗「実奈、力貸せ…」



『…はいはい』





私は棗の隣に立った





棗「蜜柑、後ろについてろ俺達より前に出るな…仕方ねーからお前は俺達が守る、今度こそ俺から離れるな」



『(……俺から…離れるな、か)』





棗が蜜柑に向かって言ったのを聞き流しつつ棗の横顔を隣で見た





蜜柑「自分の身は自分で守る、守ってもらわんでええ…その代わり…力にならせて」



棗「っ!」



蜜「あんたや実奈先輩ばっかりが傷だらけになるのはやめて…ウチにも力にならせて」



棗「な…」





予想外の蜜柑の言葉に棗は驚いていた。





御「志貴君、安積君…子供相手にいつまで手こずってるつもりですか?」




変人がそう言った瞬間、柚香先輩の顔が険しくなった

油断したら駄目だ
そう思った瞬間、志貴さんが動いた



テレポートで流架の後ろに回り込んだ





棗「ルカ!!」



『…っ』



蜜「違うっ、幻覚!!」





蜜柑の声が聞こえてきた時には志貴さんが流架を捕らえている様子はなかった
そして、後ろで蜜柑が志貴さんに口を押さえられ捕まえられていた。





『「「「っ!?」」」』





蜜柑に手を伸ばすが志貴さんはテレポートで御原の所へと戻ってしまい私の手は行き場をなくした…





御「子供はやはりバカですねぇ、君たちにとってこの子は私のアリスを防いでくれる唯一のカードだったのに…」





そう言って御原はかけていた眼鏡を外した。



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