アジト

朝になり皆が起きだした。

私は立ち上がり伸びをした…
蜜柑はまだ寝ている翼に近寄って行った。





蜜「翼せんぱーーいおーーきーーてーー」



翼「うーーー…」





翼も起きてそろそろ先に進もうと思ったら何やら流架が自分の臭いを嗅いでいた
翼と蜜柑は変な顔をして見ていた。





棗「時間がない」



『目的達成のタイムリミットは今日の夜…』



棗「さっさと奴らの足跡みつけるぞ」



蜜「棗、顔色悪いで?」



棗「お前こそ顔悪いぞ」



蜜「お前って奴は〜」





蜜柑と棗がじゃれあっている時ずっと翼が私の事を見ていた。

はっきり言って視線が痛い





『………何?』



翼「…いや…別に…」



『私より棗の事気にしてあげて…』





チラっと棗が私に視線を送ってきたがすぐに逸らした。





翼「先輩は…体大丈夫なんすか?」



『大丈夫よ、だから棗の事よろしく』





言いたい事だけ言って私はすたすたと歩いて行った。





『大体、あいつらがわざわざ危険な道を通ったとは思えない…あの一連の道を飛び越すワープ穴が道の始まりと終わりにある可能性大ね』




後ろを振り返ると皆息を切らしていた。
特に棗はしんどそうだ…

棗に声をかけようと思ったら翼が棗を担いだ…



まぁ、棗の事だから黙って担がれる訳がないわけで…



棗が翼に噛みついたり引っかいたり火をつけたりとしてる姿を蜜柑と流架が唖然として見ていた。



でも翼が棗のお尻を叩いたのは思わず笑っちゃった
















流「あ!ここ火薬の匂いするって」





翼と棗の事あってからしばらく経ち
ルカが火薬の匂いがする穴を見つけてくれた。





翼「岩肌じゃん…」



流「この隙間のあたりから匂いがするって…」



翼「でけーなー」





穴を覗き込んだ翼を棗が蹴り落とした…
まだ根に持ってんのね…

続いて蜜柑も落ちた。





棗「…行くぞ」



流「え、あ」





皆の後に続いて私も穴に落ちた。















『ぷはっ』





穴の向こう側は温泉だった。





翼「………?火山…!?」





昨日といい今日といい…
制服がよく濡れるなぁ。



温泉から上がって制服を絞って棗の火で乾かしていたら蜜柑が騒ぎだした






「キャーーこ、こんな所に虎がいるーーー!!」



流「さ、佐倉?」



棗「何だこの女頭わいたか?」



『うるさい…』





クンクンと鼻をきかせてみると幻覚香の香りがした。
蜜柑が変なことを言い出した原因はたぶんこれだ…




『ねぇ、みんドガッ



棗「目ぇ覚めたか?」



蜜「あ…あい…」





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