幸せを願います

『ねぇ、ブン太…私の事好き??』



「…なんだよいきなり」



『…聞いてみただけっ』





私は大好きな彼に作り笑いをする。



付き合ったばかりは好き??
って聞いたら直ぐに好きって言ってくれたのに…





『……こないだマネージャーと何か話してたね』



「あぁ…それがどうした?」



『………別に』





そっけない。
私と一緒にいるのにケータイを弄ってばかり…



"誰とメールしてるの?"
そう聞いたら何もかもが終わる気がする。





「…わりぃ絢奈、ちょっとトイレ行ってくる」



『うん…』





ブン太はそう言って教室を出ていった。
私はブン太が出ていったドアを見つめる…





「…お前さん気づいとるんじゃろ?」



『…何を?』



「…」





隣から仁王くんが話しかけてきた。
さっきまでいなかったのに…



仁王くんを横目で見てから席を立ち教室を出る。





「もーっ丸井くんたら」



「ちょ、やめろって!!」





テニス部マネージャーさんの#bk_name_3#さんがブン太の腕に抱きついていた。



私はその光景を見て固まった。
ブン太も#bk_name_3#さんも私には気づいてない…



ブン太は顔を赤くして#bk_name_3#さんを引きはなそうとしている。





『っ…』





私はトイレに駆け込んだ。





『何でっ…ッ』





どうしてあんな顔をしてるの??
ブン太の彼女は私でしょ??
なのに…





『あれじゃ…』





#bk_name_3#さんが彼女みたいじゃない…



自然と涙が出てきた。





私はトイレで5限目を過ごした。



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