トリプル


私は教室に戻らず外でボーッとする。
きっと朝のHRが始まっている…





『行きたくない…』





小学校の勉強も嫌だが教室に居る事も今の私にとっては辛い。




『…2限目は出なきゃな』





神野先生の授業だし…
そう思って空を見上げてみた。





「佐倉蜜柑10歳、出身京都府"無効化のアリス"」



『…』



「さてと…吉とでるか凶とでるか…」





独り言を言っている鳴海先生…
私が居ることに気づいていないみたい





「………」



『………』



「雛ちゃんはサボりかい??」



『…ま、まさかー』



「フフフ」





ゾワッと悪寒がして慌てて教室に向かう。



やっぱり鳴海先生怖い…
そう思いながら教室のドアを開けた





「覚えといて、どんな手を使って鳴海先生まるめ込んだか知らないけど私たちはあんたの事認めてないから」



『………』



「でもま、せいぜい楽しみにしてるわ貴方がどの星階級にあたるのか」





目の前で蜜柑ちゃんにおかっぱカールが何か言っていた。
私はとりあえず席に座った





「どこに行っていたの?」



『ちょっとね…』





それだけ会話したら蜜柑ちゃんが来た。
私は机に伏して目を瞑る。





「雛…雛」



『んぅ…』



「次、算数よ…」



『あー…ありがとう』





目を擦りながら蛍ちゃんにお礼を言う。



委員長と蜜柑ちゃんが何やら話しているがまぁ、関係ないだろう…





「ファー…」





そう欠伸をしたと同時に神野先生が入ってきた。
クラスは一瞬にして静まり返る…





「…真山」



『………はい』





神野先生に呼ばれて前に行く。
周りは少しざわめきだした…



別に私、何もしてないよね??
そう思いながら神野先生を見つめる。





「トリプル進級おめでとう」





そう言って神野先生は私の手に星を置いた





『…ありがとうございます』





そう言って席に戻る。
途中、クラスの子に"おめでとう"や"すごいね!!"と言われた。





「では授業を始める」





私が席に座ったと同時に神野先生がそう言った




トリプル
アリスが2つになったからトリプル
何だか縛られているようね。
『本当に最悪…』




20120208



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