制御


「ぶっ殺す…」



『…ッ』





オカマを怒らせた私。
゙ルイ゙と呼ばれたオカマはブツブツと呪文のような物を唱えている。



私は自分の体を抱きしめる様にしてルイさんを睨む…
今更だけどちょっとヤバいかも…





「覚悟しなさい」



『わっ!ちょっ!』





煙が私の周りを囲む。
その時、私はペルソナさんを見た。



笑っていた…
そう、笑っていたのだ…



私はナゼか体が動かなくなった…。
笑っている、楽しんでいる?何で?どうして?
またグルグルと疑問が生まれる。



あぁ…嫌。
何もかもが…





『こんな世界…消えちゃえ…』





バンッ





「!!!?」



「うわっ!!」



「キャッ」





消えちゃえ。
そう言った瞬間私の周りが抉られたように床がボロボロになっていた…



私は彼等を睨む。



敵、彼等は私の敵…
そう自分の心の中で何度も唱える。





「やめろ雛…」



『…来ないでっ』





ペルソナさんが一歩私に近づいてきた。
私がペルソナさんを拒絶したらまた周りが少しだけ破壊された。





「雛…」



『嫌…』





またあの光景が浮かぶ…





『もうっ!!』





何もかも嫌だっ
そう思った瞬間、親友の顔が浮かんだ…



私は力が抜けたようにその場に座り込む。





『っ…』



「雛ちゃん…」



「…ちょっと!!何なのあんたのアリス!!」





怒り気味にそう言ってきたルイさん





『し…らないっ』



「…ッ泣くんじゃないわよ!!もうっ」



『だって…うゥッ』



「ちょっ」





また涙が溢れ出る…
怖かった、何もかもが…
でも、死んだらダメだ。
死んだら…もう家族にも…
誰にも会えなくなっちゃう。



私の中にある狂い気
それは不安や恐怖で表に出てくる…
私はこれから自分の心を制御しなければならない…





「破壊のアリス…雛、お前のもう1つのアリスだ」



「……破壊のアリス…そのアリスを使わせるためにここに??」


「あぁ…あの人からの命令だ」



『破壊…』





私は自分の両手を見た…
再生と破壊…表裏の様なアリス。



制御
これからどんな道を歩むにしても
必ず家族の元に帰る。
決意を胸に私はブレスレットに誓った。



20120123



[] []

人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -