遅刻ギリギリ


棗くんと並んで初等部への道を歩く…
さっきから無言の為、私はペルソナさんについて聞いてみようと思い棗くんに話しかけた。





「…」



『あの…ペルソナさんって先生…なの?』





そう聞いた瞬間、棗くんがギロリと私を睨んだ。
私は睨まれたせいでかは分からないが一気に冷や汗が出た…





「………」



『………』





お互い無言。
私は何となく…
聞いてはいけない事を聞いた気がした。



そのまましばらく見つめ合っていたら…
正確には睨ま続けていた。
だが…





「棗っ」



「……ルカ」



「あ…」



『…あ』





金髪の美少年。
さっきウサギと戯れていた子が私達の元に来た。



私は彼を神様か何かかと思いそうになる程"ルカ"と呼ばれた少年に感謝した。
勿論、心の中で…





「…」



「ルカ、行くぞ」



「あ…うん…」



『………』





そう言って金髪少年を連れて初等部の方へ歩いて行った棗くん…



私は棗くんの背が見えなくなった瞬間、力が抜けその場に座り込んだ。





『わー…棗くんコワッ!!』





こないだは優しい良い子だったのに…
やっぱりペルソナさんの事聞いたからかな?
もしそうだったなら…





『やっちゃったよな〜…』



「何を?」





ピシッと体が固まった。
まさか独り言に返事が来るとは思ってなかったからだ…



ゆっくり振り替えればキックボードの様な機械に乗っている蛍ちゃん…





『いや…いろいろあって…』



「そう…だけど早く行かないと遅刻するわよ?」



『…え゛』





蛍ちゃんにそう言われポケットに入っているケータイで時間を確認する。





『ヤバッ』






それから蛍ちゃんを追いかけるようにして学校に向かった。



遅刻ギリギリ
ありえない!!
さっきまで余裕だったじゃん!
あの短時間で何が起きたの!?本当に!!




20111228



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