黒い
国語の授業もやっぱり簡単で…
完璧にヤル気を失った私は机に伏した。
今井さんがチラッと見てきたが私は気にせず寝る。
「雛ちゃーん??」
耳元でそう言われ私は勢いよく立ち上がった。
云わば条件反射だ。
「お は よ う」
『………どうも』
私は鳴海先生の目を見ながら座る。
少し…否、かなり怒ってる感じの鳴海先生。
とりあえず笑顔が怖いっす。
「もう寝たらダメだよ?」
『…………はい』
鳴海先生の背中を見ながらため息を吐く。
もうヤダ、何か…うん。
私は嫌々、小学校の勉強を受ける。
鳴海先生は嫌がらせかってぐらい私に問題を出してきた。
まぁ、全部答えたけど…。
「起立、礼」
号令がかかって2限目が終わる。
私は力が抜けたように机に倒れた。
「大変ね」
『まぁ…うん』
「………フフッ」
ゾクッと悪寒がした。
私はピンッと、背筋を伸ばして今井さんを見る。
今井さんはクスッと笑う。
『え…』
パシャッ
いきなり今井さんにカメラを向けられたと思ったら写真を撮られた…
「美人は特よね…」
『………』
私は唖然と今井さんを見る事しかできなかった。
その後はボーッとしたまま授業を受けた。
そしていつの間にか今井さんが私の事を名前で呼ぶようになった。
あ、委員長に能力の事とか聞くの忘れた…
帰り道、1人そう思った。
黒い。
明日も授業か…
あー…元の生活に戻りたい。
…………お腹すいた。
20111218
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