切原くんお姉さん
咳き込む

『ゴホッゴホッ!!』

「だ、大丈夫実奈ちゃん…??」

『ゲホッ…だいじょーぶ』



赤也を思う存分抱きしめた翌日…
今日は朝から体調が悪い。



『じゃ…行ってきまーす…』

「い、いってらっしゃーい…」



お母さんに見送られ家を出た。

あー…今日1日体力もつかな。
体がもたなそうなら早退しようと心に決め、待ち合わせ場所に向かった。


因みに今日からミチルちゃんも一緒に行く事になった…


地面に散っている桜を見つめながら歩いて行く。
今日は木曜日…日曜日までに病院行くかもなー…
そんな予感がした。



「おはようございます」

「おはー…ってなんじゃそのマスク!?」

『あー…風邪かな??朝から体調悪くて…』



そう言って学校に向かう。
千春もミチルちゃんも心配そうに私を見てくる。
私はその視線を気にせず咳き込まないように気を付ける…



「おー、おはよう」



校門で先生や生徒会の人達が挨拶をしていた。
挨拶運動ってやつね…



「おはようございまーす」

『おはようございますー』



そう言って先生に挨拶を返して下駄箱に向かう。



「あ、じゃあ私はここで」

『うん…そうだ、ミチルちゃんお昼どうする??』

「え??」

『一緒に食べる??』

「は、はいっ!!」



ミチルちゃんにお昼休みの待ち合わせ場所を教えた。
千春はまた手紙が入っていたのか真っ青な顔をしていた…


上履きに履き替えた私はミチルちゃんに手を振って教室に向かう。



「ちょっと切原さん」

『あ??』



呼ばれて振り替えると………校長の曾孫が立っていた。
決して忘れていた訳ではない。



「今日テストの点が分かるわね…」

『そーですねー』

「…負けたら分かってますよね??」

『はいはーい』



話が長そうな予感がした私はヒラヒラと手を振って教室に向かう。


後ろで"待ちなさい!!"とか聞こえたが知らない。
私は椅子に座って休みたいんだ!



『フーッ…』



椅子に座って息を吐く。
さっきよりは気分は悪くない…


「実奈っ私を置いて行かないでよ!!」

『ごめんごめん』



千春に軽く怒られたりしながら先生が来るのを待った。





体調不良

日曜日に早くならないかなー…
検査の結果、絶対良くないよー。




20120204
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