切原くんお姉さん
先輩後輩

「久しぶりじゃなミチル…」

「そうですね…てか何で千春先輩がここに居るわけ?」

「お前さんこそ私の実奈に何しとるんじゃ」

「は?実奈先輩が千春先輩の??あり得ないあり得ない」

「あ゛?」

「だって実奈先輩は私のだから!!」

「ほー…私に喧嘩を売るとは随分生意気になったものじゃ…」



ニヤリ。
そんな感じで笑った千春。


今の顔、千春の弟にそっくりだったな……早く終わんないかなー。
そう思って私は受付があるカウンターへ向かった。


後ろから千春とミチルちゃんの口喧嘩が聞こえる。


何で私の取り合いしてるのよ…
思わず溜め息が出た。


カウンターの中にある椅子に座る…


ボーッと千春達を見ていたらドアが開いた。
私はドアの方に視線を移す。




「やっと見つけた…お前等なにしてんだよ」

『千春が後輩と口喧嘩してて』
「あー……じゃあ切原にだけで良いか…」



岬先生は私の隣にある椅子に座る。


手に持っていたプリントをカウンターの上に置いた。



「コレ部活の予定表な」

『……第1第3土曜日に出れば良いんですよね??』

「あぁ…そうだ、初日は早めに来てもらえるか?」

『別に良いですけど…』

「じゃあ早めにな…あ、仕事はプリントに書いてあるから」

『…これ見て覚えたら良いんですよね??』

「おう…じゃあこれアイツにも渡しといて」

『はーい…』

「………」

『え、なんすか』



岬先生はジッと私を見てくる。
私はだんだん嫌な予感がしてきた。


いきなり岬先生に肩を掴まれた。



「キスして良いか…」

『ちょっ無理無理無理!!』



岬先生の顔がゆっくり近づいてきた…

ヤバイヤバイ!!
ちょ、誰か助けて!!
そう思ったが千春はミチルちゃんと口喧嘩をしている事を思い出した…


私は色々諦めてギュッと目を瞑った…



暫くしたらチュッと耳元でリップ音が鳴った。
目を開けてみると目の前に金髪があった…



ん??
そう思って下を向いた。


そこには誰かに押し潰された岬先生がいた…


岬先生が潰されている…
つまり私にキスしたのって!!
私は勢い良く目の前にいる人物を突き飛ばした。



『おまっ!!何してんのよ!!』

「いったー……何ってほっぺにキスしただけじゃない」

『いや、可笑しいだろ』

「…零斗なんかにキスされるよりましでしょ?」

『まあ…』

「ちょっと千春先輩…」

「あ?」

「岬先生どうするの??」

「ほっとけば??」

「ハァー…」



ミチルちゃんは溜め息をついて岬先生を床に置いた。



「あ、言い忘れてたけど零斗は私のいとこだから」

『はっ!?』

「え、知らなかったんですか??」





何だか似ている
あー…何か納得。
あ、これ部活の予定表だってー…。




20120203
|70/139|


TOP