切原くんお姉さん
図書館

千春が告白を断ってくるとの事で私は千春が戻るまで図書館に居ることにした。


図書館に入ってこないだ見つけた場所に行く。



『………』

「………あ」



前髪パッツンの女の子がいた。
しかも美人。


私は目の前にいる女の子を黙って見つめる。
女の子は私を睨んでくる。



「…何よ」

『………は?』

「あんた誰、私に何か用なの??」



刺々しい言葉を放つ彼女。
私は多少、戸惑ったが負けじと彼女を見つめる。



「さっきからジッと見てきて…キモい」



グサッと心に何かが刺さった。

いや…初対面で"キモい"ってないでしょ
正直キモいって言われたの初めてなんだけど……地味にショック。



『あのさ…初対面でキモいはないでしょ』

「は??何言ってんの?あんたも蓮二に何か渡して欲しいって理由で私の所に来たんで―」

『待って、蓮二って誰…』

「……は?」

『私、今年転入して来たからさ…』

「はぁぁぁ!?」

『いや、そんな驚かれても…』



目を見開いてそう叫んだ美人。
声大きい…


彼女は私をしばらく見つめた後…



「ごめんなさい!!」



そう言って勢いよく頭を下げた。
私は思わず後退りしてしまった…


さっきと態度が違う…
え、意味分かんない!!
私が内心戸惑っていると彼女は頭を上げた



「本当にごめんなさい!!てっきり貴方もファンクラブの人かと思って…」

『いや…別に良いよ…』

「……本当にごめんなさい」



また頭を下げた。
私は頭を上げる様に言う。



「………」

『………あー、名前何て言うの??』

「…柳 ミチルです…あ、1年です」

『…私は切原 実奈2年』



ミチルちゃんは本当に申し訳なさそうな顔をした。
私もつられて同じような顔をする。



ガラッ



「実奈ー!!」



そう言って図書館に入って来た千春。
因みに図書館には私とミチルちゃんしかいない…


千春がこちらに近づいてくる。
ミチルちゃんは何故か固まって私の顔をまじまじと見てくる。



「あ、実奈ー…ってあんた」

「…やっぱり千春先輩かよ!」

『…え、知り合い??』



千春はミチルちゃんを見た瞬間嫌そうな顔をした。
勿論、ミチルちゃんも嫌そうな顔をした…





図書館での出会い
2人共ヒドイ顔…
私は呆れてただ2人を見ているだけ




20120202
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