切原くんお姉さん
つかの間の休息

『あ、天ちゃんアドレス教えてよ』

「いいですよー」

「えっ!?なら私にも教えてよ!!」

「え」

「え!?」

「冗談ですよ」



そう言って雪乃の様な黒い笑みを浮かべた天ちゃん…
あれ?もしかして天ちゃんって………いや、気にしないでおこう。


天ちゃんに赤外線でアドレスと番号を送ってもらい自分も赤外線で送り返す。


千春と天ちゃんが交換している間、私は空を眺める…



「ったく!どこだよ!!」

「ブンちゃんまだか??」

「仁王!!見てないで手伝えよ!!」

「!!」



千春は"仁王"って呼ばれたせいか勢いよく立ち上がった。
私も天ちゃんも唖然と千春を見つめた。



「…千春??」

「んぁ??」



ん??この声どっかで聞いたことある様な…
そう思って茂みから顔を出す。
天ちゃんもつられたのか一緒に茂みから顔を出した。



「「「『あ』」」」

「…私、帰る」



そう言って来た道を帰ろうとする千春。
私は慌てて止めようとした



「なんじゃ…逃げるんか??」

「うっさい雅治」

「………え、千春先輩!?」



え、何、知り合い??



「って天もいるじゃん……あ、赤也の彼女!!」

「あ、本当じゃ」

『ゲッ白髪!!』

「え!?」

「は!?」



千春と天ちゃんが私の片腕を掴んだ…



「実奈先輩は赤也先輩と付き合ってるんですか!?」

「実奈っ赤目小僧なんてやめんしゃい!!」

『まてまてまてまて!!』

「「んむっ」」



私は2人の口を塞いだ。



『赤也は弟!だから彼氏じゃない!!分かった!?』

「「は、はい…」」

『そこの2人も分かった!?』

「「は、はい」」



あー…何か疲れた…。
…千春って白髪と知り合いみたいだなー
とか思ったがめんどくさくなりまた空を見上げた。





間違えられた
赤也の彼女は天ちゃんが良いなー
…あれ?天ちゃんホッとした??




20120129
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