切原くんお姉さん
セクハラ

「…先生なにやってるんですか??」

「ん?セクハラ??」

『…訴えるぞコラ』



先生は笑いながら"冗談だってー"と誤魔化した。
いい加減、手離せよな先生
と思いながら先生を睨む。



「おー、恐い恐い」

「全然恐がってる様には見えないんだけど…」

「ん?」

『逆に仁王さんが恐がってどうするのよ…』

「ご、ごめん…」



………もー嫌だ。
この学校嫌いだ。


ハァーっとため息をつく。



「ため息なんてついちゃってー…」

『オイ変態』

「男はみんな変態さ!!」

『「威張るな」』



"アハハハ!!"
と、笑い出した先生。


いい加減、帰りたいんですけど…
色々と疲れた私はジトッと仁王さんを見る。
仁王さんはビクッとした。



『仁王さん助けろ』

「え…」

『…間違えた、助けてください』

「どんな間違えだよ」

『あんたのせいだよ』

「え?俺??」



……もう知らない、私は帰る。
帰ってご飯作って寝る。


そう思って出口に向かう。
だがしっかりと腕を掴まれているせいで進まない。


この先生見た目は弱そうなのに…



「意外と力あるんだな…」

『…そっちこそ』

「んふふ…」

『なぁ!?』



ガシッと腰を掴まれたと思ったら先生の方に引き寄せられ変な声が出た。



「やっぱり良い匂い…」



バシッ



『本当にセクハラするなよ!!』
「いや、つい…」



先生の左頬にくっきり私の手形がついている。



「はっ…ザマァ」



仁王さんがボソッと呟いた。
え、今"ザマァ"って言った!?
言ったよね!?


仁王さんを見るとそれはそれは素敵な笑顔で先生を見ていた。
お陰で私の頬は引きつっている。



「ま、良いや…切原また明日な」



バチンッ
とウインクをした先生…


色々と疲れた。
目つけられたし…しかも違う意味で…。



「ねぇ…」

『はい?』

「実奈って呼んで良い??」

『良いよ…私も千春って呼ぶから』

「ありがとう」



そう言って仁王さんは笑った。





衝撃的
…途中まで一緒に帰ろうか
……………ん?




20120115
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