切原くんお姉さん
ギョッ

私は岬先生に目をつけられた。
ただの感だが…あの笑みはダメだ。
怖すぎる…

魂が半分、抜けた気がした。


またツンツンと背中を突っついてきた仁王さん。
私は振り返る。



「…問題ありがとう」

『…ど、どういたしまして』



に、仁王さんが照れてる!!
と何故か感動した私。



「あ…あのさ…」

『ん?』

「メ、メアド…交換…」



だんだん語尾が小さくなる仁王さん、因みに顔も俯きつつある…
私は笑って



『良いよ…赤外線で送るね』



そう言って自分のプロフィールを画面に出してサブメニューから赤外線送信を選択する。


仁王さんも急いで受信の準備をしていた。



『………送れた??』

「う、うん…じゃ私も送る…」

『うん』



無事メアドを交換した私達。
ホッとして前を向いたらまた先生と目が合った…



「…俺とも交換しとくか?」



ゾワッと悪寒がして私は



『けっ―――』

「私、先生のメアド知りたーい」

「あ、俺も!!」



結局先生はクラス全員にメアドを教えた…まだ黒板には先生のアドレスと番号が大きく書いてある。



「じゃ、今から宿題集めるなー」



皆ブーブー言いながも教卓に宿題を置いていく。
私は皆が置き終わった頃に出した。



「へー…ちゃんとやったんだ…」

『…当たり前じゃないですか』



それだけ言って席に座った。
仁王さんは私の後に宿題を出した。



「じゃ、明日の事話すなー」



明日は教科書はいらない。
学級写真と委員会決め等があるだけ…
4時間授業らしい…



「じゃ…切原号令してくれる??」

『……はい…きりーつ、礼』

「さよーなら」

『さよーなら…』

「「「さよーなら」」」



何だこのダルそうな挨拶…
そう思いながら鞄に筆記用具を詰める。



「お前等気をつけて帰れよー!!」

「ハーイっ」

「先生また明日ー」

「おー」

『さよーなら』

「…ちょっと待った」



そう言って先生に腕を掴まれた。
ギョッとしたが顔に出さないように頑張った。


周りに視線を移したら誰も居なかった………嫌、1人いた。





絡まれた!!
に、仁王さん助けて!!
この先生絶対黒いよ!!




20120114
|50/139|


TOP