切原くんお姉さん
先生

先生が言った通り背の順で並ぶ。
何か…私って案外小さいのかな??158だけど…


チラッと後ろ見たら眠たそうな仁王さんと目が合った。
私はまたにっこり笑った。


全員並び終わったらしく体育館に向かう。



「2‐Bはここな」



さっきの先生が片手を上げてそう言っている。
にしてもあの先生若いな…。


それから置いてあるパイプ椅子に座り全校生徒が集まるまで待つ。
揃ったら式が始まった。


やはりどこの学校も話が長い…。
私はうとうとしつつも持ちこたえた。


校長先生の話が終わり担任発表へと移る。
周りは誰が担任になるかと予想している。


私は何となくさっきの先生が良いなぁー…とか思ったり。



「2‐Aは松坂先生、2‐Bは岬先生、2‐Cは…」



担任は岬先生…。
え、私の脳内で岬はあの岬しか居ないんだけど…
等と思いながらニヤニヤしながらこちらに向かってくる先生を見つめる。



「今日からお前等の担任の岬 零斗よろしくな」

「やった!!岬先生だ!!」

「今年ついてるな!!」

「よっしゃー!!」



へー…やっぱり若いから人気なんだ、何か優しそうだし…ね。
でも腹黒だろうな…
そう思いながらも岬先生を見る。



「ハーイ、じゃ教室戻るぞー!!」

「「「ハーイ!!」」」



女子の黄色声に耳を塞ぎたくなった。
私は無言で席を立ち前の人について教室に向かう。




















「お前等、宿題ちゃんとやってきたか??」

「やってないっす!!」

「先生それは聞いたらダメだよー!」



うるせー…
そう思い片耳を塞ぐ。


ツンツンと背中を突かれた気がして後ろを振り返る。



「シャーペン貸してくれない??」

『………はい』

「ありがとう」



仁王さんはまだ宿題が終わってないのか必死に問題を解いていた。
もしかして解き忘れかな??

スラスラと答えを書いていたが分からない問題なのか頭を抱えていた。


私は仁王さんのノートの隅に数式を書いた。
仁王さんは険しい顔をしたが無視して書いた。



「!!」



答えが分かったのか解答欄に数字を書いた。


仁王さんに気づかれないよう小さく笑い私は前を向いた。



「へぇー…」



そう言ってニヒルな笑みを浮かべた岬先生。
その笑みは一瞬で…私は何故か冷や汗をかいた。





目をつけられた
私まだサボってないのに…!!
制服だって着崩してない!!




20120113
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