切原くんお姉さん
少し違う朝

今日は立海大附属高校の始業式。
因みに中学校も…


私はいつもより30分早く起きた。
1階に行って4人分のパンを焼く。


丁度パンが焼けた頃に父さんが起きてきた。
私はお父さんにパンをテーブルに運んでもらいコーヒーを淹れる。


するとお母さんが眠たそうに目を擦りながら起きてきた。
お父さんはお母さんに"顔洗ってきなよ"と言っていた。


相変わらず仲良しだなー
とか思ってたら慌てて赤也が起きてきた。


"まだ7時だぞ??"ってお父さんが赤也に言ったら赤也は"時計を見間違えたんだよっ"て逆ギレしていた。


そんな光景を見ながらテーブルにお父さんとお母さんのコーヒーを置いて私は自分の部屋に行った。


制服に着替えて鏡の前に立ってみた…まだ立海の制服になれないせいか違和感がある。


氷帝の制服が良い。
そう思うのはあっちでの生活が長かったせいなのか…



『…友達できるかな』



まあ、なんとかなるでしょ。
そう自分に言ってリビングに行った。



「うーん…実奈ちゃんが淹れるコーヒーは美味しい」



そう言ってマグカップを片手にパンを頬張っているお母さん。
赤也はリスみたいにモグモグと食べている。
お父さんはもう食べ終わったのか新聞片手にマグカップを持っていた。


私は自分の席に座ってパンを頬張る。


それから10分後にお父さんが仕事に行った。
お母さんは今日は休みらしくソファーでだらだらしている。


私は鞄の中身を確認する。
上履き、筆記用具、宿題…
いるもの全て入っているのを確認し鞄を玄関に置く。


赤也も鞄の中身を確認していた。



『じゃ、行ってきます』

「行ってきまーす」

「いっへらっしゃーい」



気だるそうなお母さんの声を聞いて赤也と2人で学校に向かう。


一緒に行くのを嫌がるかと思ったが予想とは違いいつも以上に明るい笑顔を私に向けてくる。


「ふふん」



いや、これは何か違うぞ。
あれだ、好きな子に久しぶりに会えるぜ!!みたいなアレだよ。



『何、赤也って好きな子いるの??』

「ハァ!?」



"いるわけ無いだろ!!"
そう言う赤也の顔は真っ赤だった…。



『説得力ないって…』



赤也に聞こえないよう小さくボヤいた。






いやー…まさか好きな子がいるとは…
そろそろ私も弟離れかな…。




20120111
|47/139|


TOP