切原くんお姉さん
弄る

「ありえへん!!」



大声でそう言った恵里奈。
私は片耳を塞ぎながらジュースを飲む。
雪乃はニコニコしながら恵里奈を見ている。



「痺れてる足触るか!?」

『うるさい恵里奈』

「すんませんっした!!」

「本当、恵里奈は実奈には勝てないわね」

「雪乃やってそうやん…」

「…そうかしら??」



クスッと笑って私を見る雪乃。
ちょーこえー…
とか思いながらポッキーを食べる。



『それより中野くんとはどうなの??』

「だ!何で中野くんが出てくるのよ!!」

『「………」』



分かりやすい奴…
そう思いながら、顔を真っ赤に染めた雪乃を見つめた。



『恵里奈は??』

「私は実奈一途やから!!」

『………』

「無視しんで!!」

「…恵里奈はあの子でしょ??」

『え、誰??』

「言っとくけど宮下やないからな!!」

『…宮下ってあの宮下??』

「そ、恵里奈の元カレ」

『へー…ふーん…へぇー…』

「ちゃうから!!」

「フフフ…」



それから雪乃と一緒に恵里奈を弄る。


いやー…恵里奈を弄るのは楽しいねー
雪乃は後が恐いから無理だけどね…それにしても恵里奈、顔真っ赤…そんなに宮下の事を…



「え、何その目!?絶対、私と宮下の事考えてるやろ!!」

『え、うん…宮下ってイケメンだと思ってた』



ま、嘘だけど…
そう呟いて最後の一本を食べる。



『良いねー…青春』

「実奈もすれば??」

『………無理かな』



小さく笑って雪乃の部屋の窓を見る。





青春
今の私じゃできないわ…
前世の記憶ってやつさえなければ…




20111230
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