切原くんお姉さん
酒癖

ショッピングモールを出て25分。
行きより帰りの方が早くつく…
と、ありがちな事がありつつも家についた。



ガチャ



『「ただいまー」』

「おかえりー」



お母さんはまだ帰って来てない、なのにリビングから返事が返ってきた。


赤也はとっさに身構えたが玄関に革靴が一足置いてあった…
まあ、お父さんだろう…靴的に、声的に…


私は靴を脱いでリビングに入る。



「よーっ久しぶり実奈!!」

『あ…うん…』

「ゲッ…」



お父さんは焼酎片手にお出迎えしてくれた。
…酔っぱらい。


うわー…最悪だ。
そう思いつつ冷蔵庫にケーキを入れに行く。



「おーっ赤也ー」

「ちょ、酒くさっ!!」



赤也ドンマイ。
そう心の中で赤也にエールを送り私は夕食を作り始める。


出来るまでお父さんは赤也に託すとしよう。



「赤也はますます俺に似てきたな!!」



バシバシと背中を叩かれてる赤也を尻目にせっせとシチューを作っていく。













「もー無理!!」



そう言って赤也は2階に行った。
……アレ?これって私がピンチじゃない??
そう思ったと同時に背中が重くなった。



『…お父さんお酒くさい』

「そんな事いうなよー」



鬱陶しい。
そう思ったが何か色々と面倒なので無視する事にした。
赤也がドアからそっと様子を見ていたとかは気づかないフリだ。



「実奈ー」

『……何?』

「良い躯になったな…」



バチンッ



『娘の尻を触るな!酔っぱらい!!』



私は酔っぱらいを廊下に追い出し。
調理を再開する。


廊下から赤也の叫び声が聞こえた気がしたが知らんぷり。





酒を飲むと変貌する父
帰って来て直ぐに酒飲んだんだろう
赤也、父からのセクハラに堪えろ!!




20111217
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