切原くんお姉さん
起床

「俺様の美技に酔いな」『あ、侑士くーん』「お」



『6時47分…』



昨日の夜に設定したアラームで目を覚ました私。
2分ぐらいボーッとしてからクローゼットから今日着る服を取り出す。


そういえば今日の待ち合わせ時間決めてないじゃん…
とか思ったけど向こうから連絡が来ると思うので放置。
一応、マナーモードは解除しておく。



ガチャ…



部屋を出て洗面所に直行。
家の洗面所は基本開きっぱなし…



『あ、ごめん』



洗面所で上半身裸の赤也がいた。

私は真顔で謝る…
が、赤也は…



「な、なななな!!」



昨日、同様顔を真っ赤にしている。
ちなみに赤也は歯磨き中…



『うん、汚いからね…口に歯磨き粉つきまくってるから』

「………」

『ちょっと退いて』



気にせず歯を磨こうと赤也を退かす。
未だに赤也は固まっている。


…姉に裸見られて真っ赤になるとか驚きだよねー



「……ハッ!」



我に返った赤也はぎこちなく歯磨きを再開。



シャコシャコシャコ…



"姉弟揃って歯磨きなう"



『ブフッ!!』

「!!!?」



いきなり吹き出した私に驚いた赤也。
あ、因みに"姉弟揃って歯磨きなう"
が脳裏に浮かび何か可笑しくて吹いてしまった。



『あー…疲れた。』



キッチンに立ちパンと目玉焼きをお皿に乗せて机に置く。


赤也は既に座ってる。
お母さんはまだ寝ているのか起きてこない…もう7時20分なんだけどね…



バタバタ バタバタ!!



『やっと起きたか…』

「お母さん遅刻じゃね?」

『大丈夫、大丈夫』

「………」

『…お母さんピンチになるとやけに速いから』

「え…」


「あかーん!!」


「!!?」



お母さんの雄叫びを聞いた後…
お母さんはものすごい速さで家を出た。



『「はやっ」』





ピンチになってもどうにかなる!
そういえばお母さん朝ごはん食べてないじゃん…
まあ、良いか。




20111020
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