切原くんお姉さん
手紙

アレから夕食を食べ、お風呂に入って寝た。


お風呂から出た後、お母さんから貰ったゴスロリ服を着たのは夢だと信じたい。



「実奈…」

『おはよ』

「あ、おはようございます」



ミチルと千春と一緒に学校へ向かう。



『あ、今日病院行くから』

「ついて」

『来なくていい』



千春の言葉を遮ったら千春は項垂れた。
私もミチルも無視して学校に向かう。



「ん?今日病院に行くって事は幸村にも会うんですよね??」

『そうだよ』

「なら弟に会うかも知れないですね…」

『ミチルの弟くん今日、幸村くんに会いに行くの?』

「ええ…朝そう言ってたので…」

『へー…』



顔をちゃんと見てないからな…会っても分かんないかもなー
そう思いながら校舎に入って行った。



『………』



下駄箱の中に手紙が入っていた。
私は手紙を手に取り中を見る。


"放課後、体育館裏で待ってます。"そう書かれていた。
ラブレターではない、絶対に。



「どうしたの?」

『いや…別に』



千春に声をかけられ慌てて手紙をポケットに突っ込んだ。


多分、曾孫だろう…やり方的に。
私は溜め息をついて千春と一緒に教室に向かった。


それから特に何もなくお昼休みになった。



『よしっ天ちゃんに会いに行く』

「私は!?」



千春を無視して私はお弁当袋を持ち下駄箱に向かった。



「待ってーー!」



そんな声が聞こえたが聞こえないフリをしてフェンスを登りにいく。


フェンスを登り終え、天ちゃんの所に行くと丸井くんとまーくんがいた。



「あ、実奈先輩」

『丸井くんー…天ちゃんは??』

「今日は少し遅れて来るって…」

『え…』

「それよりも千春達はどうしたんじゃ??」

『おいてきた…』



それよりも天ちゃんだ…遅れるって
私は嫌な予感がした。


多分、人が来ない場所…遅れるのは呼び出し。
ああ、どうしよう。



「どうしたんじゃ?」

「実奈ー」

『……っ』



千春とミチルが来た。



「実奈先輩?」

『……ミチル、呼び出しに最適な場所ってどこ?』

「へ?」

『天ちゃん』



そう言ってミチルを見つめた。
ミチルは私の言葉で大体の想像が出来たのか慌てて私にその場所を教えてくれた。



『天ちゃん探してくる』



私はそのまま体育館裏に向かった。
後ろでミチルが誰かに電話をかけていた気がした。



「私も探す!!」



そう言って千春もついてきた。
丸井くんもまーくんも天ちゃんを探してくれるみたいだ。





間に合え

大丈夫かな…
またあんな目にあってないよね…?




20120426
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