切原くんお姉さん
揉める

顔を真っ赤にした2人が揉め初め、私達はそれを聞きながら席に座る。


実を言うと千春と前田くんの真後ろに超笑顔の岬先生が立っている、顔は笑ってるのに目が全く笑っていない、寧ろ睨み付けている。



「許可なしに触って何もなしって失礼じゃない!?」

「あ、あれは事故だ!!だから!!」

「事故!?人の乳触っといて事故!!?」

「乳とか言うなよ!!せめておっぱいだろ!?」



何とも下らない。
乳でもおっぱいでも同じじゃないか…
何て思って教科書を開いて適当に読む。



ゴツンッ



「イチャついてんじゃねーよ」



チラッと千春と前田くんを見たら岬先生に向かって土下座していた。


さっきの音は何だったのだろうか…
そんな事を思ったが気にしない方向で行くことにした。



「教科書58ページな」



皆、岬先生にビクビクしながら午後の授業を受けた。
岬先生の授業が終わり岬先生が"階段登んのめんどいから"と言ってそのままHR。
HRはいつも以上に早く終わった。



「実奈かえろー…」

『はいはい…あ、今度遊びに行こっか』

「で、デート!?」

『前田くんと羽山くん付きでね』

「うえー…」

『まあ詳しくは羽山くん達とね』

「ふーい」



私は千春を置いて下駄箱に向かった、千春が慌てて追いかけて来たが気にせず歩く。


下駄箱について靴を履き替え千春を待つ、千春は途中あの双子に捕まっていた。



『…何やってんだか』



溜め息をついて下駄箱に凭れる。



「き、切原さん…」

『……あ、はい』



誰だ…
そう思って声をかけてきた子を見る。

下から上へ舐めるように見てやれば彼女はビクッとした。



『で?何??』

「あ…あの…」

『うん』

「ま、前田くんと羽山くんの事…あの…」

『あ?あー…私は友達として好きだよ、千春は知らないけど』

「へ!?」

『違った?』

「い、いえ!!」

『そ……千春ー先、帰るわ』



"待ってー!!"って千春が叫んだが気にせず私は帰る、声をかけてきた子は挙動不審になりながらも私に声をかけてきたが聞こえないフリをした。



『本屋いこー』





それぞれ

新刊でてるかなー…
あ、夕飯お母さんに頼んどこ




20120403
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