切原くんお姉さん
タイミング

『お昼どうする?』

「うーん…」

「…フェンス越しとか?」

『いや、変でしょ』

「そうかの??」

『そうでしょ……』

「「………」」

『とりあえず中学校入る…?』

「そうね…」

「その方が良いだろうし…」



それからミチルの話を聞いていたら学校についた。
何時もの様に靴を履き替え千春を置いて教室に向かった。

千春、昨日の事何も聞かないな…まあ、その方が良いけど。
そう思いながら教室に向かう。

教室について自分の席に座りドアをジッと見つめていたら千春と前田くんが一緒に入ってきた。
私はそのまま2人を見つめる。



「あ、切原」

『…おはよう』

「おう!…昨日さ…」

『うん』

「あー…」

「………」

『まあ、仁王弟に会わなきゃ大丈夫だから』

「そっか…」

『うん』



そう言って私は笑った。
千春もホッとしたのか小さく息を吐いて笑った。



「やっべ…」



前田くんが口を手で覆いながらそう呟いた。


千春を見ていた…
もしかして惚れちゃった??
いや、流石にないかな…
そう思いながら前田くんの後ろ姿を見つめた。



「…おはよ」

「あ…」

「おはよ、羽山」

『おはよう』



タイミング良く羽山くんが入って来た。
羽山くんは私達と挨拶を交わし、そのまま自分の席に行った。


何故か空気が重く感じた。
暫くそのままの状態でいたら岬先生が入ってきた。



「あー…出席とるなー」



岬先生のゆるい朝のHRが終わり、1限目の国語の授業を受ける。


授業中ずっとお昼の事を考えていた私は…



「実奈!!もうお昼だよ…」

『……………え??』



こんな感じで私と千春はお弁当を持って下駄箱に向かった。



「あ、実奈先輩」

『よっ…じゃあ行こっかー』

「はいっ」

「実奈ー…本当に行くの??」

『もちろん』



3人で話ながらフェンスに向かう。



「…また登るのか??」

『はいはい、とりあえず登れバカ』

「そうですよー…早くしないとまた置いて先に食べちゃいますから」

「ううっ…」



フェンスを登って降りようと下を見た。



「…丸見えじゃよ」

『最っ悪!!』



小さく吐き捨てるように言ったが思ったより感情が抑えれなかった。





最悪な状況

何でここにいる訳!?
もう!!天ちゃんのバカ!!




20120318
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