切原くんお姉さん


お母さんが帰って来た事により私達は食事に出掛けた。


"今日は寿司だ寿司ー!!"
とか赤也が騒いでいる。
寿司屋って言っても回転寿司なんだけど…まあ、美味しければなんでも良いか。


お母さんが運転する車で回転寿司に向かう。



「あ、実奈ちゃんは宿題あるの?」

『あるよ?編入手続きしに行った時に宿題貰ったし…』

「大丈夫なの??」

『楽勝ー楽勝ー』

「なら良いけど…赤也は?」

「だ、大丈夫に決まってんだろっ」

『…私は手伝わないからね?』



えっ!?
と、驚かれてもしょうがない。
自力か先輩に手伝って貰いなさい!
と言う意味を込めて赤也を睨んだらシュンとした…
流石に可愛いとか思わなかったからね?ね?


赤也を放置して外の景色を見ていたらお母さんに話しかけられた。



「最近あの夢見てるの?」

『………見てないよ』

「そう…」



私とお母さんの話についていけてない赤也は頭にハテナを沢山浮かべていた。
因みにお母さんが言う"あの夢"とは私の前世の記憶の事だ。


18歳の冬、私が死んだ日。
そして17年前、私は転生した。
前世と今が同じ場所なのか、もしくは異世界なのかも分からない。
しかも、日に日にその記憶が無くなって行く
って言う夢をみたとお母さんに伝えたのだ。


実際、前世の記憶。
なんて言ったらバカにされるから夢にしたんだよねー





夢か現実か…

もし彼らに会ったら私が分かるかな?
見た目は変わらないけど髪と目の色が違うからなぁー



20110720
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