切原くんお姉さん
騙し

千春がフェンスから降り3人で校舎に向かう。
チラッと中学校の屋上を見たら仁王弟がニヤッと笑っているのが目に入った。


何か企んでる?
そう思いながら中に校舎の中に入る。



「当分、中学校には行けないですよねー」

「どっかのバカが叫んだせいでねー」

『………私を見ないで赤也に言ってくれる??』

「だって…」

「「ねえ?」」

『………』



この2人ってこう言う時だけ息合ってるよね…本当…ムカつくぐらい。


2人に多少、苛つきながらも話を続ける。



『それよりもミチルの弟よ…』

「んん?」

『何で天ちゃんを見てたの??』

「あ?…あー……まあ大体予想は出来てるんじゃないんですか??」

『大体はねー…』

「え!?な、何の事!?」

『「………」』

「そんな目で見ないでちょうだい!!」

『何キャラだよ!!』

「て、てへぺろ」

「実奈先輩こいつ無視しましょう」

『うん、そうしよう』

「や、やめてー!!」



千春を無視してミチルと一緒に歩く。
後ろから千春が何か言いながらついてきているが無視だ。


あれ?千春、普通に喋ってなかった??
今まで゙じゃ゙とか何か訛ってなかった??
私は千春の喋り方に疑問を持ちつつ図書館へ向かった



『あ、千春』

「な、何!!?」

『次の授業休むって先生に言っといて』

「え…」

『ん?』

「……私はパシリか!!」



そう言って私の胸ぐらを掴んだ。



『まさか…だって友達でしょ?』



笑顔で千春にそう言った。



「…しょ、しょうがないわね」


そう言って千春は照れくさそうにして外方を向いた。

何故、照れる。
そう言いたかったが我慢して千春を教室に行くよう言った。



「実奈の為なら!!」

『あ…うん、ありがとう』



張り付けた笑顔のまま千春を見送った。



「……実奈先輩って」

『ん??』

「いや…何でもないです」



私は張り付けた笑顔のままミチルと一緒に図書館に入った。


…これからちょっと大変かなー
天ちゃんの事で…


私とミチルはあの場所に行く。
私達が初めて話した場所に





聞かなきゃならない

天ちゃんは何を抱えてる?
ミチル、貴方はどこまで知ってる?




20120311
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