切原くんお姉さん
何時もの

1人幸せに浸っていたら先生が入ってきた。



「えー…HR始めるぞー……って切原!?」

『…おはようございまーす』



岬先生は私を見たまま固まっている。
そんな先生を見てクラスの皆が笑っている。


一体、私が休んでいた間に何があったのだろう…
そう思うほどに前よりクラスが団結している気がした。



「切原よく来たな!!」



ガタンッ



ガシッと手を握られ顔を近づけられたが反射的に突き飛ばしてしまった。
先生はキョトンとした顔で私を見た。



「何か前より強くなってない??」

『…なってません』



そう言って私はため息を吐いた。
先生は私の頭を撫でてから出席を取った。


早くお昼にならないかなー
とか思いながら岬先生の話を聞く。



「じゃ、号令よろしく」

「起立…礼」



それから千春と少し話してから1限目を受けた。
英語、国語、体育、数学を真面目に受けお昼になった。
体育は一応、見学。



『千春いこー』

「う、うんっ!!」



お弁当を持って教室を出て、そのままフェンスまで行く。
ミチルは先に行くとメールが来ていたので大丈夫だろう。



「あ、実奈せんぱーい」

『よっ』

「実奈先輩!!」



ガシッと天ちゃんが抱きついてきた。
私は天をギューッと抱き締めてから何時もの場所に座った。



『今日はあの2人いないんだねー』

「ああ、丸井先輩と仁王先輩は部活の人達と食べるみたいですよ」

『ふーん…天ちゃんは行かなくて良いの??』

「はい、私は実奈先輩と食べたいですから…」

「ちょっと私達は!?」

「ああ…」

『…天ちゃん、赤也と食べたいって思わないの??』

「ブフッ」



天ちゃんは盛大にお茶を吹き出した。
私は天ちゃんにティッシュを渡す。



「実奈先輩!!」

『ん??』

「………何でも無いです…」



そう言って肩を落とした。
私は気にしないでお弁当を食べる。



「まだ私が来てないのに食べるんじゃなか!!」



汗だくの千春がそう言って目の前に座った。

そんな千春を見つめるミチルの視線が冷たいのが、もう当たり前になって来ているあたりどうなのか…





当たり前になって行く

『ほうれん草ちょうだい』
「良いですよ」




20120307
|105/139|


TOP