切原くんお姉さん
親子で恋ばな

お母さんと一緒にお風呂に入ることになり私は先に湯船に浸かる。



「久しぶりねー」



そう言って入ってきたお母さん。
私は端に寄り、お母さんはそのまま湯船に浸かってきた。



「実奈は好きな人できた??」

『まだできてないよ』

「ええー…赤也はいるのにー」

『…赤也の好きな子めちゃくちゃ可愛いよ』

「うっそ!!」

『本当』

「良いなー…実奈、今度連れてきなさいよっ」

『もちろん』



お母さんと顔を見合わせてニヤッと笑った。


それから赤也の好きな子…天ちゃんの話をしながら体を洗う。
お互い背中を流しあったりした。


お風呂から出て着替えて髪を乾かす。
お母さんは"ビール、ビール"と、スキップしながらリビングに向かった。



『好きな人ねー…』



まだ1人もいないよ…



『ハァー…』

「何ため息吐いてんの??」

『!?』

「ん??」

『…いや』



赤也がいつの間にかドアの所に立っていて驚いたが何事もなかったかのように私は脱衣場を出た。


リビングに行って冷蔵庫からりんごジュースを取りだしコップに注ぐ。


お母さんはビールとスルメを手に持ちソファーに座りながらテレビを見て笑っている。
アレは完璧に酔っぱらいだろう…



『…お母さん私もう寝るねー』
「あーい」

『………』



お父さん呼んでこようかしら…
そう思いながら2階に行く。



「あ、実奈」

『んー??』

「お母さんは??」

『リビングで酔っぱらってる』

「ほー…」



それだけ言ってお父さんはリビングに行った。
若干、顔がニヤついていたが気にしないでおこう。



『……明日の時間割知らないんだけど!!』



それから私は急いで千春にメールを送り明日の時間割を聞いた。


鞄に教科書を入れてケータイのアラームを設定する。
うさぎのぬいぐるみの頭を撫でて布団の中に入って目を瞑った。





自分の布団が1番

明日は久しぶりに天ちゃんと
お昼食べれる!!




20120305
|103/139|


TOP