切原くんお姉さん
我が家

終始無言っていう事はなかったがほとんどが無言。
だけどお互い無言のまま歩いていたら必然的に家につく訳で…



「鍵ある?」

『あるよ?』

「…貸して」

『…はいはい』



鞄の中から鍵を出して赤也に渡す。
…もしかして迎えに来たのって家の鍵がないから?


私の考えがあたっていたのか赤也は少し気まずそうだった。



『家の匂いだー』

「家だから当たり前だろ?」



家に入ると家の匂いがした。
おばあちゃん家の匂いと違い何だか安心する…


赤也にツッコまれたがあえてスルーする。



『あ、今日の夕飯どうする?』

「…え?」

『……ん?』

「今日食べに行くって母さん言ってたけど…」

『………私聞いてない』



最近、私の扱い酷くない?
え?食べに行くの??
マジで…


行くのめんどいなぁー
とか思いつつ私は自分の部屋に向かった。
家具とかはまだそのままだと思うし。





『あっつー』



ずっと閉めきっていたのか部屋が暑い。
あと少し湿気ってる…



『今日はここで寝れないな…よしっ明日掃除しよう』



私はそう決めて部屋を出た、今日は1階の座敷で寝る事にするとしよう。


荷物を座敷に置いてリビングに行く。



『やっぱ家が一番だよなー』

「…何やってんだよ…」

『……くつろいでんのー』

「ソファーに逆さまで座るのが?」

『私がくつろげてるから良いのよ』

「あっそ…」



そう言って赤也は隣に座ってきた。
赤也が逆さま…


何だか見下ろされてる気がして私は普通に座った。





姉弟みずいらず?

やっぱり弟に見下ろされるのはイヤ。
だけど優しい目で見られると
どーでも良いか…って思ってしまう




20110717
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