僕らは相似なのだ、と気が付いた。

髪型も、服装も、言動も、全く同じところはないけれど、

性別、瞳の色、歩んだ人生は面白いくらいに対照だ。

男として強くあろうとした僕は、あの事件を境に美しさを求めるようになった。
女として美しくあろうとしていた彼女は、あれから強さを求めるようになってしまった。


正反対の軌跡を描いていた僕らは、あの日を境に「くの字」に曲がり、そしてまた交わった。
交わった直線は、お互いを振り返ることなく進んでいく。




僕らが再び、交わることはあるのだろうか




--さに--




「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -