もしも私の父が先生だったら with銀八

「ちょ、もう8時!?確実遅刻だよこれ!父さん、起きてー!」

「あー、駄目。俺眠い。5分後から長針が1周する頃に起こして」

「9時5分!?それって9時5分に起こせってこと!?んなこと出来っかー!!」

「うおっ!?ちょ、寒いんだけどっ。布団剥ぐとかまじやめ―」

「あーもう!起きる起きる!今日一時間目から父さんの授業でしょ!教師が遅刻してどうすんの!」

「無理無理無理。今日自習にするから」

「そんな勝手な都合があってたまるか!分かってる?来週からテ・ス・ト・週・間!」

「あ、やべっ、テスト作ってねぇ。あ、でもちゃんとお前が100点取れるように作るから安心して―」

「おいぃぃい!教師だろお前ェェエ!ねぇ、本当に不思議なんだけど、父さんどうやって教員免許取ったの?」

「そりゃおめー、俺の教育に対する情熱と熱意に面接官が感動して―」

「嘘吐けぇぇえ!娘が買ったジャンプを娘より先に読むような親が教育に対する情熱とか―」
「ばっ、おまっ。俺の舌先三寸をなめちゃいかんよ」

「面接官に言った事は嘘かァァア!って、駄目だ。父さんの相手してたら遅刻する。…もう15分!?」

「もう遅刻確定だから、父さんと二度寝しよー。ほら、布団」

「するか馬鹿!」

「うわっ、今すっげ傷ついた。父さんのハートが傷ついたー」

「もう、めんどくさいな。私行くからね、一人で勝手に遅刻しろ」

「ちょ、まっ…わーかった、分かった!行くから!今から起きるからちょっと待って!」

「もー、早くしてよね」

「あれ?ちょ、白衣知らねー?白衣。って、原チャの鍵も―」

「白衣そこ!鍵はもう持ってる!朝ご飯はおにぎり作ったから、学校で食べて」

「おー、ありがとありがと。あー、もうまじでいい子だな。自慢の娘だよお前」

「はいはい、分かったから。早くしてね」

「素っ気無いのがたまに傷なんだけどなー。これで父さんに行ってきますのチューとかしてくれたら言う事な―」

「黙れ」

「ちょっ!お前どこでそんな言葉覚えたの!?父さんの心どれだけ傷つければ気が済むの!反抗期?反抗期なのか!?ついに「お父さんなんか臭ーい」とか言っちゃう年齢に―」

「だあぁぁあ!うっさい!ほら、行くよ!」


娘を溺愛しすぎでうざがられるのが坂田銀八


「はい、着いた」

「ありがと。あ、帰りも乗っけてってね」


けどなんだかんだで娘もファザコン


2009/12/20〜2010/01/15

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