須臾
3V♀2D、4N♀3D R-18
パラレルで中世?っぽい
俺は存外冷徹な男を好むらしい。家と代々繋がりのある侯爵家の長男が、年の離れた姉と関係を持っていた事を知り、激しく嫉妬してから気付いた事だ。バージルは高尚であるが故、俗物的な人間を嫌う傾向がある。俺は俗世に染まった女であるから、最初から評価は決まっていたようなものだ。
俺は姉を尊敬している。だが、この感情を否定するつもりはない。どうせならば、愛した男にナイフを突き立ててやりたい。
鍵穴をそっと覗くと、奥で姉の細い足があいつの腰に絡めているのが見えた。数少ない逢瀬の時であろう。
ふたりは知る由もない。これから俺は、バージルの親族と同じ事をするんだからな。