母の教え
3V♀D同居ネタ
1よりの3です
「おえ、気持ち悪い…」
「飲み過ぎだ、馬鹿」
ソファに俯せになっている妹に対し、バージルはやや呆れ気味に言った。
「ダンテ」
「なんだ」
「髪が伸びたな」
左目にかかる前髪を払う兄に、ダンテはああと答えた。
「前みたいな頭も悪くなかったけど…今はいいや」
「氷枕でも持ってきてやろうか」
「悪い…。あとさ、蜂蜜があったろ?向こうの棚…炭酸水と一緒に」
「分かった。待ってろ」
そのままバージルの手がダンテの頭をくしゃりと撫でた。
バージルはダンテの示す通りに、スプーン一杯の蜂蜜をグラスに入れ、炭酸水を注いでいく。かきまぜたグラスをダンテに渡すと、彼女はそれをゆっくり飲み始めた。
「うまい。二日酔いにはこれだな」
「手間のかかる」
「悪かったよ。あんたも飲むか?」
言われるままグラスに口をつける。知らないはずがどこか懐かしい味がして、それがバージルには不思議だった。