Big deal.
ファントム初代♀
特殊。短いです
「ファントム、何をぼうっとしている」
グリフォンは白で統一されたバルコニーで、手摺にもたれかかっているファントムの姿を見つけた。ファントムは眉をしかめて、彼の方に視線を向けた。表情は何処かしどけなく、その理由を知っていたグリフォンは静かに近付く。
「あの女が欲しいのか」
「…うるさい」
「沈んでいた理由はそれか。食ってしまえば、早かろうに」
「それが出来たらとっくにしてる」
「じゃあ何故しない」
「………蜘蛛が、苦手なんだと」
乾いた風が二人の間を流れていった。