SSS 随時更新。
長かったり短かったり。無法地帯。ツッタカターで吐き出したネタとかもブン投げてる。一人称私で喋ってるの多い。ヒロインは名前変換無しでえみり。


 六つ子/osmt
高校3年生の六つ子のお兄ちゃんと高校1年生の妹

兄に話しかける妹を見てあれ誰?と聞くクラスメイトに妹だよーというそれぞれの六つ子の反応。
長くなるのでワンクッション。
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2018/09/11

 カラ松/osmt
日がまだ高い。そう思ったのは3度寝から目覚めたときだ。周りを見ると誰もいなく、下に降りてみても誰もいない。どうやら兄も弟達も出払ってるみたいだった。珍しい。家に1人なんて滅多にないこのレアな状況、どうしたものだろうか。とりあえず昨日買っておいたプリンを食べようと台所へ向かうと冷蔵庫の前でガサガサ動く何か。ヒィッと情けなく声を漏らすと冷蔵庫からもヒィッと声が。ん?この声は…

「………えみりか? 何してるんだ」
「びっっ、くりした〜〜〜〜… 帰ってたの?」

帰ってたの?というか最初から家にいたんだが…。ふと妹の手に目をやるとそこには!オレの!プリンが!
あぁーーーー!!!!!と声を張り上げるとギャーーーッッと呼応するかのように妹も声を上げる。そっ、それ、オレのオレのプリン!!!声が出ない!わなわなと震えていると察したのか妹は顔を真っ青にして「こここ、これっ、カラ松のだったの?! ごっ、ごめ! チョロ、チョロ松のかなって!思って!か、勝手に食べちゃった!」と言う。
妹の手の中にあるカラになったプリンの容器を見てガックリと項垂れる。何だ、チョロ松のだと思ったから食べた?俺のだったら食べなかったとでも言うのか妹よ。いや、もううだうだ言っても仕方ない、食べられてしまったものは食べられてしまったのだ。諦めよう。
アデュー、と手を掲げようとするとその手を掴まれ、また情けなく「え、」と声が漏れる。妹はというとそのままずんずんと玄関まで歩いていき「買いに行こう!」と言うのだ。いや、別にそこまでして食べたいわけでも…。力強く引っ張る妹を一旦止めようとグッと掴まれている腕を引き寄せると妹はたちまちバランスを崩してなだれ込んできた。が、そのまま倒れるなんてことはしない。オレはしっかり妹を受け止める。フッ、デキる兄だ。妹はというと「私が奢ったげるから!いや奢るって言い方おかしいな、いや!買うので!買わせてください!」とまだプリンのことを言っている。

「おい、別にオレはそんなプリン食べられたくらいで怒ってなんか………」
「え!怒ってないの?!?」
「ああ、怒ってない」
「ほんと?怒ってない」
「しつこいな、怒ってない」
「なぁんだ〜〜!じゃあいいや!」

掴んでいた手をぱっと話してワハハと笑う妹。なんてゲンキンなやつだ!
まあ元々怒っている訳でもないし今日は外に出る気分ではなかったからちょうどいいか。そう思いまた2階へと戻ろうとすると今度は服の裾を掴まれて這っていたオレはそのまま滑って顔面を廊下に強打した。

「お、おい!なんだシスター!」
「ねーーーちょっと行きたいところあるの!私がお金出すから一緒に行こ〜!!」

なんて。今日は外に出たくなかったのに、なんて思うも頼み込んでくる妹に容易く決心が揺らいで二つ返事を出した。
外に出るとああ、やっぱりまだ日が高いな。日暮れまでまだまだ時間がありそうだ。
2018/09/11

 一松/osmt
最悪だ。雨に降られた。くったくたのトレーナーは雨を吸って色が変わってしまった。参ったなこれ、すぐ止むかな。雨の激しさからすると多分通り雨だと思うけど、どうだろう。まあ止まなかったらずぶ濡れで帰りますよ。ゴミなおれにはちょうどいいでしょずぶ濡れくらいがさ。おれよりも友達の方が心配だ。あいつら大丈夫かな…、いや、大丈夫か。きっと今頃どこかで雨宿りでもしてるだろ。バタバタと駆け込んできた女が水たまりを踏んだおかげでこっちに水がはねてきた。なんだよこの女、チクショウついてないな…。
顔を上げた女を見やるとそれはおれの妹だった。

「あれえ、一松!降られた?ずぶ濡れだね」
「そっちこそ。つーか水はねたんだけど」
「あはは濡れてるしはねたくらいどうってことないでしょ」
「相手がおれじゃなかったらお前ぶん殴られてるよ…」

そんなわけないってーなんて言って笑うけどおれだったらぶん殴る。そんな勇気はないけど絶対殴る。

「これ天気雨だと思う?」
「だと思いたいけど、」
「それがさーこのままずっと降るんだって!やばいよね。傘ないし。家まで距離あるし!ずぶ濡れで帰るのやだなー」
「は?お前携帯持ってんだろ。トド松とかに…」
「電池切れ!充電器も持ってきてない!詰み!ウケる!」

いやウケねえよどうなってんだこの女の頭は。一人で笑ってる妹にため息が出る。何ため息ついてんだー!なんて言って小突かれたけどため息したくもなるだろ。はあ、いや、ほんとにどうしたものだろうか。少しでも止んでくれれば走って帰るけど。うーん。

「一松どーする?帰る?」
「…も少し止んだら、走る」
「あはは、やっぱそれしかないよねーそうだよねー…」

歯切れの悪い言葉が妙に引っかかった。顔を覗き込むとへらりと笑うだけで何も言いやしない。フラフラ立ってはどうしようかなーって言って。だからどうしようもないだろって。
…よく見てみたら、靴ズレ、してる?足がちょっと赤いような気がする。はあー、なるほどね。おれが走って帰ってったらお前ひとりになっちゃうね。可哀想に。
はあ、とため息をついてポケットに手を突っ込む。ギュッと拳を握りしめてちょっと待ってろ、と妹に言う。ほんと手のかかる妹だ。

「え!なに!?お金もってんの?!!」
「…明日の猫達にあげる分の金だったけどね。いいよ、帰ろ」

目の前のコンビニで傘を買って戻ってきたおれにたいそう驚いた顔をしている妹を小突く。絆創膏も差し出せば豆鉄砲でもくらったような顔をしてごめんねなんて。ほんとだよ。

「よく気付いたね、靴ズレしてんの」
「なんかもじもじしてたから」
「そゆとこよく見てるよねーさすがお兄ちゃん」
「やめろよ、がらでもない」

はは、なんて笑って歩幅を合わせて家まで一緒に帰る。まあ腐っても兄貴だからね。ゴミでクズなおれだけどちょっとくらいかっこいい兄でありたい、なんて。
2018/09/11

 おそ松/osmt
時に言葉は刃に勝る、とはよく言ったものだ。誰が言ったのか知らねーけど!でも高校ン時だったか何かでこの言葉を聞いてあー分かる分かるそうだよなあと思ったのを覚えてる。
そのときの俺はちょうどトト子ちゃんへのデートのお誘いを蹴られたばかりでヤケになってたときだった。そのときにトト子ちゃん何つったか教えたげようか?!
「おそ松くんみたいなケンカばっかりの人と遊びになんて行ったら私まで巻き込まれてどうにかなっちゃう!」だって!
ひ、酷くねえ?別に俺だって好き好んでケンカケンカしてるわけじゃないのにさ。つーか仮にトト子ちゃんに寄ってくる男がいたら俺がぶちのめすっつーの!
俺ってそんなに頼りない?そこそこケンカは強いと思ってたしデートのお誘いを断られたのもこれで32回目だったからすげーショック受けてたんだよね。トト子ちゃんに言われた言葉!刺さったね〜ぐさりと。俺の積み上げてきた自信というものがすっげー音立ててぶっ壊れたんだ。
前に不意打ちくらってカッターかなんかで頭切られたときよりもトト子ちゃんに言われたことのほうがずーっと痛かった。心臓キュッ!て!
『時に言葉は刃に勝る』って、つまりはこういうことだろ?

それはそうと、何でまたこんな過去の思い出を思い出してはそのフレーズを出したかって、それはそれは深〜〜〜〜い理由があるんだよな。俺の可愛い可愛い妹に「この穀潰し!!!」と怒鳴られたわけ。穀潰し?おいおい、そんな、今更そんなこと言うんじゃねえよ。今までなぁんにも言わずに俺らと笑って過ごしてたくせになぁんでいきなりそんなこと言っちゃうの?
ほら、時に言葉は刃に勝るってやつだろ、これも?あーあお兄ちゃん心臓キュッ、じゃなくてギュンッだよこれ。あー心臓締め付けられて死んじゃうよ!肩で息をする妹を見やればそのくりくりの目ん玉からポロポロと涙。
何でお前が泣くの?泣きたいのは俺だっつーの。穀潰しなんて俺が1番わかってんだよ。あーあ、俺の気持ちちょっとは分かってくれてるんだろうなと思ってたんだけど間違いだったか。ごめんなあこんな情けない兄ちゃんで。とめどなく溢れてくる涙を拭ってやろうとしたらバシンと手を叩かれて何だか俺まで本当に涙が出そうになった。
あーあ、ほんとよく言ったもんだよな。トト子ちゃんのときよりも、カラ松のいったい言葉よりも、チョロ松の自意識ライジングした言葉よりも、一松のトゲのある言葉も、十四松の素なのかどうなのかも分からない言葉も、トド松のドライな言葉よりもって、こんな。
堪らず「ごめんなぁ」って言うと妹はとうとう声を上げて泣いた。
これ、あいつら帰ってきたら俺が怒られんのかなあ。何でこうなったか説明したらお前らも俺みたいに泣きたくなるだろうに。あーあ、ほんと、よく言ったもんだよ…。
2018/09/11

 おそ松/osmt
おそ松と付き合って2年、同棲して4年、結婚もしないままズルズル生活する…
おそ松はしっかり働いてて、私も働いてたけど会社辞めてとりあえずフリーターみたいな感じで。2人でよくもう少しお金たまったら家でも買うかなんて話したりパチンコには行かないでねって言ってるのに行ってきて1000円を5.6万にして帰ってきて今日は寿司!ピザ!肉!なんて盛り上がって弟達も呼んで皆で飲んだり食べたり笑ったりして。そんな生活して。

でもある日私のバイト先に、私好みの可愛い可愛いかっこいい男の子が現れて、はあ目の保養〜と思ってウキウキしてたら、気が付いたらご飯食べに行く仲になっちゃったりして、気が付いたらホテルに入ってて、気が付いたらエッチしてて。
年下の男の子。でも全然ガキ臭くなくて、ウブで、可愛くって。おそ松とはセックスレス気味になって、結婚するするとは言うけどいつするかも分からなくて、周りはみんな結婚してるのに、私は私は、なんて焦ってて。
男の子に彼氏はいるんですか?だなんて聞かれて、このときめきを捨てたくなくてついいないよ!なんて口走っちゃって。
したら、じゃあ僕と付き合ってください。なんて。私キミよりもずっとずっと歳上なんだよ。

男の子とセックスしてしまった日、おそ松に弟達と呑むからお前も来いよって誘われて、行くねと言ったのに、男の子と一緒にいたくてごめんトト子との予定とダブルブッキングしてたなんて嘘言っちゃって、男の子を優先しちゃってどうしよう。私にはおそ松がいるのに、感情に流されてセックスしちゃった。どうしよう、どうしよう。なんて。

私が浮気しただなんて知ったらおそ松どんな顔するんだろ 泣くのかな、怒るのかな、何も言わないのかな、殴ってくるのかな。
2018/09/09

 影山/HQ
ひっそり誰にもバレずに影山とお付き合いをしてきて唯一の相談役は蛍くんで翔陽は私が好きだと気付いててでも付き合ってるまでは知らなくて。普通の学生みたいに付き合って1年半、高2の夏休み明けに唐突に切り出された別れ。
そんな素振りは一切なくて、喧嘩もなかったし普通にコイビトだったはずなのに。どうして?なんで?

「…………別れよう」
「…えっ、と。それ…なに?何の冗談?」
「冗談じゃない」
「な、んで?そんな、いきなり。おかしくない?私なんかした?」
「………そう、じゃ…ねえけど…」
「は?だったら別に別れる必要無くない?」
「………もう無理だ、と、思う…から」
「何が?何で?理由もないのに何で無理だって思うの?何でよ、おかしいじゃん」
「……………悪い、」
「…なっ、んで、よ! 嫌いになったとかじゃないんだったら、そうじゃないなら。別に、別れなくたって。私、影山のこと、好きなのに。なんでよ、なんでよ!」
「…………ほんと、悪い。ほんとに…」

結局理由も分からないまま別れることになる。影山は部活に集中出来なくなるし私も勉強が手につかなくなるし、間違いなくお互いにとってよくないことだったのに。蛍くんに「あのバカ何考えてるのかわっかんないよ」って言えば「王様の考えることなんて僕にだって分かるわけないデショ」なんて言われたり。

卒業まで喋ることもなく顔を合わせることもなく、翔陽に「えみりもうバレー部来なくなったよな!なんで?」なんて聞かれたりして。だってもう見に行く理由がないんだもん。無くなっちゃったんだもん。

最初から最後まで影山が何考えてるかも分かんなくて、卒業して何年か経ってから蛍くんと翔陽と田中先輩とノヤ先輩とスガ先輩と潔子先輩と呑む機会があってそのときに翔陽が「そういや影山!谷地さんと結婚するんだってな!俺もーほんとビックリした!」って言って蛍くんと私は顔を見合わせる。

「え、なにもしかしてえみりと月島知らなかった?結婚式の招待状来てたじゃん…」

って。蛍くんはそういえば、みたいな反応してスガ先輩は「俺きてないけど!え?!」なんて言ったりして、私もきて、ない、よ。なんて思ったりして。

解散後蛍くんと2人で残ってもしかして私と別れた理由って、って切り出したらそれは絶対にないって断言。じゃあ、なんで影山が仁花と…。お互いに流れる空気は重くてお通夜みたいになって。結局私のところに招待状はきてなくて結婚式にいった蛍くんから幸せそうにしてたよ、なんて要らない報告もらう。
2018/09/09

 冬獅郎/脱色
こちらも続き的なものになります。

長いのでワンクッション。
読む
2018/08/26

 冬獅郎/脱色
一つ前の続き的な何か。
あまりにも長いので区切りました。

こちらも長いのでワンクッション
読む
2018/08/25

 冬獅郎/脱色
義骸から抜け出せなくなって〜のまた別シチュの話。

死ぬほど長いのでワンクッション。
読む人注意です。本当に長い。
読む
2018/08/25

 冬獅郎/脱色
座り疲れてうおあああって伸びて唸ったら半分寝てた冬獅郎が激しく寝ピクして「…今なんかしたか?」っていうから「してないよ」って言ったら「……夢見た」って 冬獅郎が。
「なんの?」
「お前が出てきた」
「え!私何してた?」
「………イタズラしてた」
「わはは何それ」
2018/08/20

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