斉藤タカ丸
※現代パロディー


深夜のバイト




僕は昔カラオケで深夜バイトをしていたことがあるんだけど、そのときの話。
本当は深夜に働けない年齢だったんだけど、誤魔化して働いてた。

平日の夜、男女二人ずつの四人組がやってきた。
ドリンクの注文を受けるとき随分ぶっきらぼうな態度で、全然面白くもなさそうなのに何しにきたんだろ?って思って、何気なく監視カメラを見た。
すると、部屋には四人どころかソファーぎゅうぎゅうに八人ぐらいいる。
でもドリンクを持って部屋に行くと確かに四人しかいない。
戻ってカメラを見るとやっぱり八人映ってる。
ああこれはやばいなあ、て思いながらしばらく観察していると、いないはずの四人は全員女性で、顔の向きから一人の男をじっと見ているような印象を受けた。

結局会計のときも四人だけだったけど、カメラにはずっと八人映っていた。
「色男はつらいねえ、お兄さん」とこっそり心の中で呟いて、僕はその四人組を見送った。



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