フロとニーソ
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とある安めのボロアパートに

二人は仲良く暮らしていました。


「一つだけいえなかったことがある」

「なによ」

「ニーソに白パンツが最強」

「は?」

「これは、祖父さんの代から続く遺言なんだ」

「…」

「なあ、たのむ履いてくれよ」

「いやよ」

「たのむったら」

「…あなたがアフロに蝶ネクタイにしたら考えてもいいわ」


「え」

「アフロに蝶ネクタイ」

「やだよ」

「じゃあわたしだっていやよ」

「なんでだよ」

「あたりまえじゃない」

「…じゃあおれがアフロかぶるから、おまえはニーソはいてくれ」

「そう」

ガタッ、ガラガラ

「あのね、一つだけいえなかったことがあるの」

「わたしね…いま白パンツなの」





ガタッ ガラガラ

「あなた、アフロ似合うわね」

「おまえこそ、ニーソなかなかだぞ」

「ちゃんとほめなさいよ」

「うるさいな」


「「1つだけ、いえなかったことがある」の」


「「え?」」

「おまえからいえよ」

「いえ、あなたからどうぞ」


「あなたが好き!」
「おまえが好きだ!」


「…」

二人は抱き合い、そして朝を迎えた。





「なあ、今度からおまえのことニーソってよんでいいか?」

「じゃあ、あなたのことアフロってよぶわよ」

「…」

「…」

「あれ、おまえそういえば白パンツ履いてなかった?」

「は?そんなわけないじゃない」

「いやいや、履いてただろ白パンツ」

「いいえ、履いてません」

「いいからちょっと見せてみろって」

「いや」

「見せろって」


こうして二人は

アフロとニーソになりました。


おしまい。


(あとがき)

Twitterの企画から発展したお話です。



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