アフロとニーソ
とある安めのボロアパートに
二人は仲良く暮らしていました。
「一つだけいえなかったことがある」
「なによ」
「ニーソに白パンツが最強」
「は?」
「これは、祖父さんの代から続く遺言なんだ」
「…」
「なあ、たのむ履いてくれよ」
「いやよ」
「たのむったら」
「…あなたがアフロに蝶ネクタイにしたら考えてもいいわ」
「え」
「アフロに蝶ネクタイ」
「やだよ」
「じゃあわたしだっていやよ」
「なんでだよ」
「あたりまえじゃない」
「…じゃあおれがアフロかぶるから、おまえはニーソはいてくれ」
「そう」
ガタッ、ガラガラ
「あのね、一つだけいえなかったことがあるの」
「わたしね…いま白パンツなの」
○
ガタッ ガラガラ
「あなた、アフロ似合うわね」
「おまえこそ、ニーソなかなかだぞ」
「ちゃんとほめなさいよ」
「うるさいな」
「「1つだけ、いえなかったことがある」の」
「「え?」」
「おまえからいえよ」
「いえ、あなたからどうぞ」
「あなたが好き!」
「おまえが好きだ!」
「…」
二人は抱き合い、そして朝を迎えた。
○
「なあ、今度からおまえのことニーソってよんでいいか?」
「じゃあ、あなたのことアフロってよぶわよ」
「…」
「…」
「あれ、おまえそういえば白パンツ履いてなかった?」
「は?そんなわけないじゃない」
「いやいや、履いてただろ白パンツ」
「いいえ、履いてません」
「いいからちょっと見せてみろって」
「いや」
「見せろって」
こうして二人は
アフロとニーソになりました。
おしまい。
(あとがき)
Twitterの企画から発展したお話です。