の奥、夢見る悪魔
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サキュバスという悪魔をご存知だろうか。

夢の中に現れ、人の精力を

吸いとるといわれる

悪魔である。



いま彼の前にいるのは、

そのサキュバスであった。




(ねぇ、お兄さん。)


(…はいなんでしょう?)


(わたしといいことしない?)


(…いえ、結構です。)


(どうしてよ。)


(…いや、森の中なんで。)




彼は仮面をかぶったまま、

森の中で立ち尽くしていた。




(あなた、なんで森の中へ?)


(うさぎを追ってたら、迷いました。)


(…そう。困ったうさぎさん。)


(…………)


(その仮面、素敵ね。)


(…外れないんです。)


(…え?)


(…外れなくて困ってるんです。)


(………)

(………)


(…わたし、外す方法知ってるかも。)


(……え?)


(……知ってるかも。)


(教えてください!)




(わたしとセックスしてくれたら教えてあげる)




(……はい?)


(……だから、)


(いや、だってここ森の中…)


(そんなの知らないわ。)


(…え?)


(あなたが森の中にいるのが悪いんじゃない。)


(たしかに。)


(もうわたしから襲っちゃうんだから)



彼女が馬乗りになる。

僕の服をゆっくりと脱がす。



(…え、ちょっと待っ…)



サキュバスが僕にキスをした。

僕の意識が遠くなる。

なにか吸いとられるようだ。



(…ふふっ、おいしい。)



僕は抵抗して、

彼女の胸を掴んだ。



(…あら、男の子はおっぱいが好きなんだから。)



抵抗むなしく、

悪魔には敵わない。



(…大人しくしなさい。)




突然、仮面の目が光りだした。




(……はははっ!いい女だなぁ、おい!)


(…あら、二重人格?)



今度は彼が馬乗りになった。



(…あら、…だ・い・た・ん)




森の中で、

二人は朝まで抱きあった。




悪魔は彼の精をもらう代わりに、

仮面を外すため、

魔女の城まで連れていく

契約を交わした。




(…これからパートナーよ)


(…すきにしてくれ。)


(…あら、冷たいのね。)


(…もう精力がない。)


(…あら、あなたも楽しんでたじゃない。)





おわり。


(あとがき)色々と限界突破しようとしたらこうなった。だが後悔はしていない。


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