『はーい、脚本は柳がやってくれたんでツンデレラの配役決めまーす』

「おー」

「待ってましたー」


柳が一日で書き上げた台本。見事でした。びっくりだよ。ツンデレだったよ!ツンデレラだったよ!ただ扱いめっちゃ酷いけどね!継母と義姉ちょう嫌なヤツだったけどね!







『じゃあ立候補推薦いろいろかもーん』

「王子は柳くんが良いと思うー」

「「「さんせー」」」

『糸目王子でいいのか?』

「……みょうじ?」

『さーせん、んじゃ王子は柳でいいかなー?』

「「「いいともー」」」


継母も義姉も従者もねずみも王様も魔法使いも馬も決まったところで、唯一決まってないものがあった。一番重要なツンデレラだ。


『ツンデレラーやりたい人ー推薦ー』

「「「…………」」」


あれだ、女子たちは柳の相手役やりたいんだ。でも立候補恥ずかしいしぃ、でも推薦とかまじ勘弁だしぃ、えーどーしよぉ、てやつだ。欝陶しいさっさと言えい!







「柳が決めれば良いんじゃね?」

『ないすあいでぃーあだぞ王様!』

「キングと呼べーい」

『馬鹿たれー、柳はツンデレラ誰が良い?もうそれで決まりな!文句なしだぞー』

「「「はーい」」」

『はい、柳』

「ふむ、ではみょうじがやれば良い」

『は?』

「はーい決定文句なーし」

『ちょ、だまれキング!』

「実行委員の名を借りて裏方の準備をサボる確率98%だ、これでもう逃げられないだろう?」

『きさまっ!』

「せいぜい頑張るんだな」

『このことを見越して脚本書いただろ!』

「当たり前だ」

「みんな文句ねーよな!柳が決めたんだし!」

「「「はーい」」」

『仕切ってんじゃねぇよたかがキングごときが!』


完全にハメられた!柳とキングがハイタッチしてる!ハメられた!ありえない!よし、こうなったらとことんやってやろうじゃないか!ツンデレラァァア!


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