頼れる人





私のところの第一部隊、隊長。
つまり近侍、それは薬研藤四郎。

周りは太刀、大太刀に囲まれているが
いつも堂々としてとても頼りになる。





「薬研〜」

「おーどうした大将!また随分とへこんでるじゃねぇか。」

「お・・・」

「お?」

「お腹すいた…」

「…大将、そりゃないぜ。今なんか持ってきてやるからちょっとここで待ってな。」

「ありがと薬研!さすが頼りになる!!」

「頼るところ間違えてねぇか?」


そう言って苦笑いを浮かべる薬研。
こういったやり取りは日常茶飯事で、薬研はとても世話焼きなんだなと改めて実感する毎日。



「ほらよ、たーいしょ」

「おまんじゅう!!」

「ちょうど二つ余ってたから、大将の俺っちの秘密な?」

「ふふ、兄弟にバレたら大変だね」

「あぁ、なんで僕たちのはないのーって大騒ぎして、一兄が怒っちまうからな。」

「薬研でも、一兄には頭上がらないんだ?」

「まぁ、一応アニキだからな」

「あっ、そうだ!お茶入れるね」

「おう、悪いな大将」

「いいのいいの、いつもお世話してもらってるからね。たまには私だって!」




そう言って立ち上がったと同時に自分の袴の裾を踏んでしまい、体制が崩れる



「きゃ・・っ!」

「っ大将!」



ドサッ










「…っ薬研…?」

「ーっはぁ、危ねぇ…」

「 ( お姫様抱っこ…!? ) 」

「大将、大丈夫か?ったく危なっかし・・「薬研!下ろして!だ、大丈夫だから!」

「え?なんでだよ」

「重いでしょ?だから……」

「ふーん・・」




そう言っても薬研は下ろしてくれない。




「薬研…?」

「普段は俺っちに頼りっぱなしのくせに。結構チカラだってあるんだぜ?」

「も、もうわかったから下ろしてください〜!」












あんな近くで囁かれたら、心臓、持たない…!!













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