05
「………うーん…。」
あ、大宮、起きる?
慌てて手を離す。
いや、別に何も悪いことはしてないから、慌てることはないんだけど。
俺の膝の上の大宮と、数秒目が合う。
あれ?大宮はこの状況は受け入れてる感じ?
もしかして、ずっと起きてた?
そんなことを思ってたら、
「ご、ごめんっ!!」
と、大宮は急に体を起こした。
あー、もっと寝ててよかったのにー。
「昨日、緊張して寝てなくて、つか、そんなこと言ったって仕方ないんだけど。
ごめん、本当にごめん…。」
大宮、うつむいちゃった。
寝落ちしたこと、そんなに気に病まなくても大丈夫だよ。
大宮が俺の傍で寝てくれたのって、俺に心を許してくれてるみたいで、嬉しい。
でも、ちょっとだけイジワルしてみようかな。
「大宮、顔を上げて?」
ふふふ、今日の俺は大胆なのだ。
顔を上げた大宮に、キスをした。
やっぱ、少しかさかさしてる…。
「寝落ちしたのは、これで許してあげるよ。」
許してあげるってゆーか、何も許すことなんてないんだけど。
むしろ、寝てる大宮に触りまくった俺のほうが謝るべきなのかもしれないが。
「これって、俺がただ嬉しいだけだし。
全然罰になってないよ。」
そんなこと言ってくれる大宮。
俺の心をくすぐりまくりだ。
俺はもう調子にノリノリ。
「今度寝たら、その時は顔に落書きするから。」
なんて、そんなことしないけど。
でも、今度こんなチャンスがあったら、もっといろんなとこを触るかもしれんな。
うはは。
その日の夜。
今日の出来事を反芻して、悶えていた。
やっぱ家だとイチャイチャできるな。
家デート万歳!!
今度はまた大宮の家に行きたい。
大宮の部屋で、大宮の匂いに包まれたい。
今度、大宮の部屋に行ったら隙を見て深呼吸してみよーっと。
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