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明日、大宮が家に来る…!!

ということで、隅々まで掃除機をかけた。
好印象を持ってもらう為には、俺は努力を惜しまんぞ。

机、よし!整頓されてる!
本棚、よし!ホコリは溜まってない!
テーブル、よし!ピカピカに拭いた!
ソファ、よし!変な匂いしない!
…ベッドも、よし!いや、明日の朝、一応シーツを取り替えておこう、うん。

だってだって、何かあるかもだし。
皺の寄ってないキレイなシーツがいいだろ。


ああ、大宮!
明日大宮が俺の部屋に…!!
胸がきゅんきゅんする。

夜、ベッドに寝転がり、明日に思いを馳せる。
たーのーしーみー。
楽しみすぎる!!

うん、もう寝よう。
さっさと寝よう。
早く寝たら、早く明日が来るから。



翌日、大宮を駅まで迎えに行った。
約束の時間より大分早く着いてしまった。
家でソワソワしてるくらいなら、駅で大宮を待ってたい。

あ、なんかこれって、アレじゃね?
旦那さんを駅まで迎えにきた奥さん、みたいな。
ふはは。

それって、幸せすぎだ。

妄想、いや将来の想像をしていると、改札から人が出てきた。
約束してた時間だ。
大宮も、この電車に乗ってたかも。

目を皿のようにして大宮の姿を捜す。

いた。
大宮だ。

ナナメがけのボディバッグをして、手には袋を持ってる。

「あ、大宮。」

大宮の姿を見つけて、嬉しい俺。

「迎えにきてくれて、ありがと。」

大宮にそんなこと言ってもらえるなんて、うはは。
でも、当たり前のことをしただけさ!
だって俺は、大宮の将来の伴侶なのだから!!

「いや、そんな、全然…。」

そんなことを想像したら、ちょっと恥ずかしくなった。

「行こっか。」

心が弾む。
大宮と一緒。
俺は幸せだな〜。



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