まあまあのテスト結果。
少し苦手な数学も今回は良かった。

全ては大宮への愛ゆえだな。
うはは。

しかも!帰りに大宮にカフェに誘われた。
おお〜。
放課後デートッ!

気温は上昇、俺のテンションも上昇。

ウッキウキな気持ちで大宮に尋ねる。

「夏休みって、どんな予定?」

どうする?
俺と一緒にどれくらい遊べる?

「学校の理数夏期講座に申し込んだから、最初の一週間と最後の一週間は学校。
あとは、バイトするんだ。」

…え?
俺と遊ぶ予定は?

さっきまでのウキウキな気持ちが一気にしぼむ。
あわわ。泣きそ。
何で何で。
俺と遊ぶ予定は無し?

一瞬絶望的になる。
しかし、

「あんまり会えないかもだから、毎日電話していいかな?」

と、いう大宮の言葉。

毎日電話…。
うんうん!!
毎日電話してっ!

「あとさ、バイト先は俺の兄ちゃんがやってる店だからさ、時間があったらでいいんだけど、来てくれるかな?
兄ちゃんはもう結婚してて、違うとこに住んでるから、あんま会う機会ないんだけど、兄ちゃんにも真田を紹介したいから。」

おおっ!
家族に紹介、第二弾!!

「そーだ、先の話だけど、8月の終わりに花火大会あるじゃん?
俺、行きたいんだけど、真田はどう?
人が多いとこって、苦手?」

大宮と一緒ならどこにでも行くよ、俺は!!

「大宮、俺も花火大会行きたいと思ってた。」

浴衣を着る大宮…。
いや、浴衣を着るかどうかは分からないけど…想像するだけで…うはは。

「真田、どっか他に行きたいとこある?」

あ、やっぱり大宮は優しい。
俺のこと、ちゃんと考えてくれてる。

「行きたいとこってゆーか、大宮に俺の家に来てもらいたいな。」

俺の部屋も、大宮に見てもらいたいな。
…下心は無いよ?………少ししか。

「いいの?嬉しい。」

にかっと笑う大宮。
俺の家に来るのが嬉しいって…。
…大宮にも、下心があったりして…!!

季節は夏、真っ盛り。俺の頭の中は春、真っ盛り。

夏休みが楽しみだ!!



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