俺がいなくなったらどうすんだ


「あきまへん、一番の親友なんやから」


そこまで言われるのは素直に嬉しいんだけど、文麿も人間の友達もっと作った方が良いぞ……?ああほら、俺を持ってる女の子もそう言ってるし。
元人間のプライドもなんのその、女の子と頬擦りをしてサービスしてから文麿の肩に戻る。


「……随分とええ格好しぃ」

「キュッ」
(おいおい、子供に嫉妬か)


止めなさいよと尻尾を左右に振る。何時もなら頭を撫でてくれるというのにしてくれないので、大分気分を損ねている事が分かって溜息を吐いた。


「チゥ」
(許してくれよ文麿)

「ふん」


チョビ髭のおっさんと文麿のライバルが何やらメラメラと怒りの炎を燃やしている横で、せっせと文麿の機嫌を直すべく擦り寄る。すりすり。元に戻れって。


「名前の阿呆……私には普段あないに素直になったりせんっちゅうのに……」

「キュウ……」
(ごめんってば)


俺の事が大好きなのは嬉しいんだぞ?本当だからな?
……でも俺が寿命で死んだらその後文麿どうしちゃうんだろって不安でな……


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